巨人・原監督 宮崎Cで1、2、3軍大競争予告「第3クールの初めが皆さんが考えている2月1日」

[ 2020年1月21日 05:30 ]

巨人のスタッフ会議に出席した(左から)元木ヘッド、原監督、宮本コーチ(代表撮影)
Photo By 代表撮影

 巨人は20日、都内でスタッフミーティングを開催し、原辰徳監督(61)が4年ぶりに1、2、3軍全選手そろってスタートする宮崎春季キャンプで、大競争を予告した。坂本ら「S(スペシャル)班」が1軍に合流する第3クール初日の2月11日を例年の「2月1日」と表現。第2クールまでの競争を求め、自らファームを巡回して選手を見定める予定を明かした。

 会議で決まった1、2、3軍の振り分けはあくまで暫定でしかない。原監督は「第3クールで入れ替わりがある。その時の方が重要。2月1日の区分けに関しては特に重きはありません」と言った。

 第2クールまでは「0次キャンプ」とも言える。S班で2軍スタートする坂本、丸、亀井、炭谷4人の1軍合流は、11日の第3クール初日を予定。「第3クールの初めが、皆さんが考えている2月1日と思っていい」と説明した。そこから本来のキャンプに入る。

 1軍当落線上選手のアピール期限は第2クールまで。指揮官は4年ぶりに全選手がそろう宮崎で「練習はかなりハードになる。観察する、指導する。垣根を越えてやっていきたい」とファームを巡回する考えを明かした。報道陣に「自転車でみんなで回ろうか」と、冗談交じりに提案するほど。若手だけではなく「くすぶっている選手もベテランも」と全選手を見極める意向だ。

 会議では出塁率+長打率で表す「OPS」から、一塁、二塁、捕手の弱さが示された。3ポジションが競争の最激戦区となる。一塁の競争には「北村君とか、昨年(2軍で)首位打者だった山下君とか、ナカジ(中島)」と具体名を挙げた。岡本は来季「4番・三塁」、大城は捕手で戦い抜くことを期待する。

 正一塁手が台頭しなかった場合について「外国人選手の準備も(球団に)お願いしている」と話した。リーグ2連覇と8年ぶり日本一へ、目指すは勝つべくして勝つチーム。「自分のケツを叩くという意味でも一回り厳しい野球。レベルの低い競争は見たくない。レベルの高い競争を」と昨年の伸び伸び野球に厳しさを加える。

 第2クールまでに4日の「1軍VS2、3軍」、8、9日の紅白戦3試合を予定。「何か持っているぞ、というもの」を期待する。最初の9日間が、過去に類を見ない競争になる。(神田 佑)

 ▽OPS 出塁率+長打率で計算し、1・000を超えると超一流とされる。打者の得点への貢献度を表す数字として、メジャーでは00年代から重要視。出塁率は打者が塁に出る確率を表し、長打率は走者を進める力を示すことから、合計値は強打者の度合いを示す指標として用いられる。プロ野球の歴代最高OPSは巨人・王貞治の1・080。メジャーの通算最高はベーブ・ルースの1・164で、シーズン最高は04年バリー・ボンズの1・422。

続きを表示

2020年1月21日のニュース