巨人、総力戦実らず 9回に「代走・宮国」 原監督執念采配の舞台裏

[ 2019年9月17日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人1―2阪神 ( 2019年9月16日    東京D )

9回1死一塁、阿部の代走として出場した宮国(撮影・大森 寛明)
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 土壇場で同点に追いつくために打った一手。「阿部に代わりまして代走・宮国」の場内アナウンスがコールされると、東京ドームがどよめいた。全員野球を掲げる巨人・原監督は「最善策でしょうね」と一言で説明した。

 1―2の9回1死、阿部が代打で送り出された。前日に右手親指に死球を受けて病院に直行も、骨には異常なく「打撲」の診断。右手にサポーターを着けて試合前練習からフルメニューをこなした。その40歳が四球を選んで出塁。自身に送られた代走を見て一瞬笑みを浮かべて託した。

 舞台裏は――。阿部に初球が投じられると、指示を受けた宮本投手総合コーチがベンチから宮国を呼ぶためブルペンに走った。この時点でベンチに残る野手は炭谷だけ。延長戦の有事を想定すると捕手は代走起用できない状況でもあった。宮本コーチは「宮国も足が速いので。全員で戦っている上でこういうことはある」と言った。

 「総力戦」だった。6回の守備から、下半身の張りを訴えた坂本勇が交代。原監督は「正常ではないというところ。でも、そんなに大したことじゃない」と、大事を取った形だ。

 宮国は「びっくりしました。(打席に立つ)先発をやっていてよかった」。カウント3―2でベンチ裏に到着。屈伸などのストレッチで準備を施して一塁へ走った。大城、石川が空振り三振で得点には結びつかなかったが、5年ぶりリーグ制覇へ走る原監督が見せた執念のタクトだった。

 2位・DeNAが敗れ、優勝マジックは1つ減って4。最短Vは20日だ。それでも、指揮官は「やっぱり1点じゃいかんよ」と負けたことを悔しがった。 (神田 佑)

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