巨人・原監督が交流戦で見せた「言葉の力」

[ 2019年6月28日 10:30 ]

巨人・原監督(右)(撮影・木村 揚輔)
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 巨人は交流戦を5年ぶりに勝ち越し、3位から首位に浮上した。パとの18試合の中で、原辰徳監督(60)は桜井、若林など若手を積極起用。阿部を今季初めて一塁で先発させる采配を振るった。

 名将の魅力の一つが「言葉の力」。リーグ戦再開を控え、その発言から交流戦を振り返ってみる。

 ▼6月4日 巨人3―2楽天(楽天生命パーク)開幕から4番に据えた岡本を6番で起用し2安打。「少し精神的に楽なところで岡本を打席に立たせたいというところもありました。ややビッグベビーが困っているかなと言うところで、少し助けてあげようかと」。

 ▼6日 巨人2―1楽天(楽天生命パーク)岡本の10号ソロに「この3連戦で結果的に6本(安打)打った。もうビッグベビーと言えなくなったね」。翌日から4番に復帰。

 ▼7日 巨人4―3ロッテ(東京ドーム)東海大相模―東海大の後輩でもある大城が適時打し「5番にして久しぶりにいい役割だね。ね、学校も悪くないしね」。

 ▼9日 巨人11―3ロッテ(東京ドーム)腰の違和感から復帰した菅野が、炭谷との初バッテリーで6回2失点で6勝目。「最善策です。小林もリード面において勉強しています。少し階段は上ってくれていると思います。でも銀ちゃんの方が一枚、二枚までは言わないけど、一枚半上回っている」。

 ▼12日 巨人9―4西武(メットライフドーム)炭谷が古巣相手に移籍後初となる決勝打。「西武の球場で正しく“業”をしていたんでしょうね。だからいい形で出迎えてもらった」

 ▼13日 巨人8―2西武(メットライフドーム)中継ぎから先発に配置転換した15年ドラフト1位・桜井が自身2連勝。「水を得た魚のごとく機能しているんではないかと思います」

 ▼15日 巨人8―5日本ハム(札幌ドーム)小林が4打数2安打で貢献し「一生懸命配球のことを自分に課した状況でやって、そういうものが今日のマルチヒットにつながったんだよ、という話しをベンチでしました」。

 ▼18日 巨人4―3オリックス(東京ドーム)試合後、19日に今季初先発する高田への期待を聞かれ「若い精鋭の一人が戦いに挑んでいく。私自身も同じ気持ちで戦いに挑みたい」。

 ▼20日 巨人4―2オリックス(東京ドーム)本塁打と適時打で全4打点を挙げた丸に「4点のうち4打点ですから100点ですね」

 ▼22日 巨人7―2ソフトバンク(東京ドーム)交流戦首位決戦の2戦目を制し「今日は甲子園の準決勝。明日は決勝。そういう心境で戦おうというところでしょう」

 ▼23日 巨人1―5ソフトバンク(東京ドーム)エース菅野が4失点を喫し、プロ最短1回0/3で降板。「この一戦に懸けると考えるならば、ひきずることの方がはるかにおかしい。先頭バッターにホームラン、それで四球、四球。リズムもへったくれもあったもんじゃない」。

 チームは2日間の休養日を挟んで、26日に東京ドームで練習を行った。原監督はリーグ戦再開を前に、菅野に対して「非常に何も疑っていないし、不安はない」とした上で「しかし、智之が調子がいいのか悪いのかと言ったら悪い中で、ピッチャー陣はよく頑張っている。彼が本調子になったときは、非常にチームは楽しみである」と見据えた。

 29日ヤクルト戦(秋田)からリーグ戦を再開する。(記者コラム・神田 佑)

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2019年6月28日のニュース