広島・誠也、首位奪還へ志願の単独特打 4番の覚悟「打たないといけないポジションにいる」

[ 2019年6月28日 05:30 ]

広島・鈴木
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 さぁ、リーグ戦再開だ。首位・巨人を1ゲーム差で追う広島は、28日から敵地でDeNAと3連戦。鈴木誠也外野手(24)は全体練習参加後、志願の単独特打に汗を流して最終調整を終えた。リーグ4連覇を成し遂げるための正念場。主砲は攻守走でチームをけん引する決意を改めて示し、成否のカギには「粘り強さ」と「我慢強さ」を挙げた。

 午後2時から横浜スタジアムで始まった全体練習。鈴木は外野ノックやフリー打撃などのローテーションをこなすと、単独で室内練習場に向かった。4番としての覚悟がにじむ志願の特打。ティー打撃に汗を流し、マシンから放たれるボールを黙々と打った。

 「(前日が)休みでヒマだったし、体を動かしたかったので」

 チームは今季、浮き沈みが激しい。最大借金8を抱えた4月に最下位への転落を経験すれば、5月は20勝4敗1分の驚異的な快進撃で首位奪還。交流戦はまた5勝12敗1分と失速して最下位に沈み、巨人を1ゲーム差で追う立場に後退した。

 「5月にあれだけ勝ったので反動が出るのは仕方ない。気にしていないし、チームの雰囲気は悪くないです」

 鈴木はナインの思いを代弁する。自身も交流戦は打率・238、3本塁打、10打点と低迷。それでいて各部門で初の戴冠を狙える好位置につける。超一流の証だが、本人は首を横に振って言う。

 「結果はそれほど悪くないけど、内容はあまり良くない。結果を求めないといけない世界ですが、それに踊らされたくないんです。内容を求めていけば、結果は付いてくると思っているので」

 高い意識が透けて見える自己分析。同時にチームについても言及し、状態を上向かせるためには「我慢強く、粘り強く戦うこと」とした上で、「相手もプロの選手なのでミスをしたら負ける。選手個々がミスをいかに減らすか」と強調した。

 交流戦最下位のチームがリーグ優勝した例は過去にない。V率0%からの逆転4連覇を目指す夏場の戦いは、文字通りの正念場だ。

 「打たないといけないポジションにいる。打つのは当然ですが、打てない時でも四球を選んだり、次の塁を狙っていきたい。守備もしっかりやらないと」

 交流戦の負の残像を消し去り、再開するリーグ戦で快進撃へ。主砲は率先垂範、攻守走でリーグの頂点へ導く貢献を誓った。 (江尾 卓也)
  

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