大谷、297日ぶりマウンド「懐かしい」 打っては3安打

[ 2019年6月28日 05:30 ]

インターリーグ   エンゼルス5-1レッズ ( 2019年6月26日    アナハイム )

ブルペンで右肘手術後に初めて投球練習する大谷(共同)
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 二刀流復活への大きな一歩を踏んだ。エンゼルスの大谷翔平投手(24)が26日(日本時間27日)、本拠地のエンゼルスタジアムでブルペン入りし、右肘じん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)後初めて投球練習を行った。昨年9月2日のアストロズ戦以来297日ぶりとなったマウンドの感触を味わい、レッズ戦では今季4度目の3安打を放って3連勝に貢献した。

 マウンドから見る光景は最高だった。1メートル93の長身はさらに高くなり、気持ちよさそうに投げ込んだ大谷は充実感に浸った。

 「懐かしいなという感じはしました。久しぶりだなって」。最長120フィート(約37メートル)の距離でキャッチボールを60球こなしてからブルペンに移動。捕手を立たせて21球、座らせて22球を投じた。力の入れ具合を「50%くらい」と振り返った。

 「キャッチボールもできない時期から比べたら楽しいですし今日みたいにまた一段階上がってブルペンで投げるのも楽しい」。投球練習後には、ブラッド・オースマス監督から「どうだった?」と声を掛けられ「良かった」と満面の笑み。取材中には、主砲のトラウトから「明日、先発しろよ」と声を掛けられて苦笑いしていた。

 じん帯再建手術は投手復帰に1年以上かかるとされる。リハビリ過程において大きな一歩となったが「実戦復帰が一つのあれ(節目)かなと。そこまでしっかりやりたい」と先を見据えた。今季中の投手復帰についても「ないと思う」と話した上で、来季開幕からの先発ローテーション入りへ「そこを目指して頑張りたい」と改めて目標を語った。

 打者出場と投手のリハビリを並行する異例の挑戦。最近、米メディアでは打者に専念した方がいいという意見も出ており「光栄なこと。打撃の方を評価してもらえるのはいいこと」と話す。ただ、二刀流でプレーすることが生きがいであり、本来の大谷翔平の姿だ。次回は29日(日本時間30日)にブルペン入りする二刀流は「1年半くらい(試合に)出ないのと、野手でも試合に出続けるのではまたやりがいも違う。実戦の感覚も違うし、それは大きいかなと思います」と投手復帰へのメリットを強調した。 (笹田幸嗣通信員)

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