栗山監督“輝星様”と日本一奪回 鉄腕・稲尾氏に「重なるよね」

[ 2019年1月21日 05:30 ]

三原脩氏の墓参りをした栗山監督(撮影・森沢裕)
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 日本ハム・栗山英樹監督(57)が20日、東京都内で名将・三原脩氏の墓参りをした。12年の監督就任時から訪れて今年で8年連続となる墓参。若い力の躍動による3年ぶりの日本一奪回を誓うとともに、ドラフト1位ルーキー・吉田輝星投手(18=金足農)を往年の大投手、鉄腕・稲尾和久氏(故人)に重ね合わせ、優勝への戦力となることを期待した。

 墓前に花を供え、栗山監督は静かに手を合わせた。日本一奪回を誓い、そして名将へ問いかける。若い力をどのように使って優勝へ結びつけるか。目を閉じて声を聞いた。

 「(西鉄時代に)三原さんは若い力を使い切って勝った。若い選手たちをどう使ったらいいのか…。先入観を捨て、もう一度考え方を柔軟にしたい」

 かつて「野武士軍団」と言われた西鉄を率いた名将は、56年から3年連続日本一。中西太、豊田泰光、そして稲尾ら高卒の若手を積極的に使い、3年連続で日本シリーズで巨人を倒した。中でも56年には、新人・稲尾を主戦で起用。21勝、防御率1・06で新人王に輝いた稲尾は、日本シリーズでも史上初めて高卒新人で先発するなど3勝を挙げている。後に「鉄腕」とうたわれたその稲尾と吉田輝が、栗山監督は「重なるよね」と表現した。

 伸びのある直球と外角低めへのコントロール。さらに、昨夏は秋田県大会から甲子園準決勝まで10試合連続で完投勝ちするなど「鉄腕」と重なる部分は多い。開幕投手となる可能性を否定しないほど期待している吉田輝をどのように使い、優勝への戦力にしていくか。吉田輝に稲尾の1年目の数字を期待するのは難しいが、今季の日本ハムは西川、近藤ら主力のほとんどが20代である。そこにプロ2年目の清宮、25歳の王柏融(ワンボーロン)、そして吉田輝らの若い力が加われば、日本一奪回への大きな流れが生まれる。

 「かつてない発想で既存の野球を変えたのが三原さん。その知恵を借りたい」。栗山監督はそうも続けた。若い力で勝ちきる。1年後、名将の墓前に報告するのは日本一しかない。 (秋村 誠人)

 ▽稲尾和久とは 黄金時代の西鉄を支え、「鉄腕」と称された大エース。56年に別府緑丘高から西鉄に入団すると1年目にいきなり21勝を挙げ新人王を獲得。翌57年には当時プロ野球記録のシーズン20連勝をマーク。58年の日本シリーズでは巨人と対戦し、3連敗後の4連投で4連勝。逆転優勝の立役者となり「神様、仏様、稲尾様」と呼ばれた。61年にはシーズン42勝のプロ野球タイ記録をマーク。その他、史上最多5度の最優秀防御率など数々の投手部門のタイトルを受賞し69年に引退した。通算276勝137敗、防御率1・98。現役引退後は西鉄、太平洋、ロッテで監督を務め、93年に殿堂入り。07年に70歳で死去。

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