阪神 上本 順調な回復「バリバリ動けるようであれば、バリバリいく」

[ 2019年1月19日 05:30 ]

ベースランニングをする上本(撮影・大森 寛明)
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 完全復活が見えてきた。左膝前十字靱帯(じんたい)再建手術から復帰を目指す阪神・上本博紀内野手(32)が18日、鳴尾浜球場で今年初のベースランニングに加えて内野ノックや打撃練習に励むなど順調な回復を精力的な動きで示した。2月1日からの春季キャンプに向けても胸中に芽生える自信を言葉にした。

 左膝の負傷から8カ月余り。復活への道筋は見えていた。自分なりのペースでのリハビリ段階を強調しても、順調な回復ぶりは動きで分かる。一定の手応えもあるのだろう。普段は寡黙な上本が前向きな思いを言葉で表現した。

 「キャンプはどうなるか分からないですけど、バリバリ動けるようであれば、バリバリいく。自分としたら、今は、その日その日でできることをやっていくしかないです」

 年明けから鳴尾浜球場で続ける自主トレ。キャンプインまで2週間を切り、今年初めてベースランニングを解禁した。昨年5月5日の中日戦で二盗した際に負傷し、左膝前十字靱帯(じんたい)を損傷。手術を経た昨年8月中旬のランニング再開からスパイク着用で疾走できるまでに回復した。「そうですね、はい」。うなずきにも自信がのぞいた。

 内野に就いてノックを受け、室内練習場ではマシン打撃にも励んだ。走攻守で一定の練習を消化。見守った平田2軍監督からも「打撃練習もやっていたし順調に来ているね。本人も大丈夫しか言わないけど、(春季キャンプ)第1クールからいけるってことじゃない」と太鼓判を押された。

 昨季終了後に国内FA権を行使せず「恩返ししたい」と残留を選択。強い覚悟を持って挑む11年目が始まった。「一年一年が勝負。今年は今年でやっていければ…」と昨季の悪夢を振り払い、「1年間とかじゃなくて、できることをしっかりやっていきたい」と足もとを見つめた。

 離脱直前まで3試合連続猛打賞を記録するなど打率・422を誇る「1番・二塁」として打線をけん引した昨季に限らない。主戦野手に成長したプロ6年目を皮切りに規定打席に到達した14、15、17年のチームは2、3、2位。逆に最下位の昨季に加え、腰痛などで45試合出場にとどまった16年は4位だった。チーム戦績との連動は存在感の大きさを如実に物語る。19年の猛虎逆襲に上本は、やはり欠かせない。(長谷川 凡記)

 ◆昨年の上本

 ▽18年5月5日 中日戦で初回に二盗を企図した際に左膝を負傷し途中交代。

 ▽6日 出場選手登録を抹消。

 ▽8日 球団から「左膝前十字靭帯損傷」と発表される。全治などは公表されなかったが、長期離脱が確定。

 ▽6月15日 球団から大阪府内の病院で靱帯の再建手術および病院でのリハビリを終えて退院したことが発表される。

 ▽7月6日 故障者特例措置によってオフに国内フリーエージェント(FA)権の初取得が見込まれるため、球団が残留交渉を開始していることが判明。

 ▽10月16日 就任が決まった矢野新監督から鳴尾浜球場で慰留される。

 ▽23日 FA有資格者として公示される。

 ▽11月13日 国内FA権を行使せず残留することを表明。

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