植田&糸井が「足」で魅せた 収穫3得点に金本監督手応え

[ 2018年5月31日 05:30 ]

交流戦   阪神3―6ソフトバンク ( 2018年5月30日    甲子園 )

初回1死三塁、福留の犠飛で生還し本塁へ滑り込む植田 (撮影・神原 有沙)
Photo By スポニチ

 阪神にとっては悔しい敗戦だったが、収穫もあった。奪った3得点は、植田と糸井の「足」でもぎ取ったもの。開幕当初はほとんどできなかった足を絡めた攻撃が機能したことが、今後への希望となった。

 20日の中日戦から1番に定着した植田がいきなり魅せた。初回、直球で押してきたソフトバンク先発・石川からファウルで粘りに粘る。こらえ切れずに投げてきた10球目の内角スライダーをしっかり見極め、四球。続く糸原の2球目に完璧なスタートを切り、捕手・甲斐が投げることさえできない二盗を決めた。

 今季10盗塁目。阪神で高卒4年目までに2桁盗塁を記録したのは、93年が高卒4年目だった新庄の13盗塁以来25年ぶり。5月中に2桁に到達した植田は、球団史でも屈指のスピードスターになり得る可能性を示した。

 「いいスタートを切れたと思います。(10盗塁には)別に何もないです。(新庄は)プレーは見たことがありますけど」

 敗戦とあって、試合後の口は重かった。ただ、初回は糸原の三ゴロで三塁に進み、福留の中犠飛で先制のホームイン。再び四球で出塁した5回も、糸原、福留の内野ゴロで一つずつ進塁し、打者・糸井の時に石川の暴投で本塁を陥れた。

 3回には2死から糸井が右前打で出塁し、すかさず二盗。中谷の投前内野安打で一、三塁となり、ここでも石川の暴投で生還した。糸井は無言だったが、金本監督は「結果的には捕手の後逸(記録は暴投)だったけど、盗塁が絡んで三塁まで行って、後逸で1点とかね。足は確かに得点に結びついていたね」と一連の攻撃には手応えを口にした。

 零敗した29日に続きこの日も適時打が出ず、打線の状態は厳しい。それでも、打てなくても点をもぎ取る形が見えてきたことを今後につなげたい。 (山添 晴治)

続きを表示

2018年5月31日のニュース