巨人ヒヤヒヤ交流戦初白星 ドラ3大城 守備で課題も3打点

[ 2018年5月31日 05:30 ]

交流戦   巨人9―8日本ハム ( 2018年5月30日    東京D )

5回2死一塁 大城は左中間に適時二塁打を放つ(撮影・三島 英忠)
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 巨人は30日、日本ハムと対戦し、9―8の乱打戦を制した。2回にはドラフト3位・大城卓三捕手(25)が2点二塁打を放つなど、打者11人攻撃で一挙8点。大城は5回にも適時二塁打をマークし3打点と活躍した。球団ワーストの13連敗を喫した昨季と同じ4連敗で交流戦に突入したが、今季は5連敗でストップ。1年前の悪夢はもう繰り返さない。

 打撃力と若き力。今季を象徴する2つの力で、打ち勝った。8点リードから2点差に迫られたが、大城が突き放した。「勝てたことがうれしい。連敗を止められるようにと思って臨んだ」。8―6の5回2死一塁。初球を左中間に適時二塁打。逆転負けの悪夢がちらつく中、不穏な空気を打破した。

 2回は一挙8点を奪った。マギー、ゲレーロ、長野の3連打で先制すると、7安打を集中して一挙8点。5連敗中は平均2・2得点だったが、ビッグイニングにお祭り騒ぎだ。大城は先制点の直後、無死二、三塁から右中間2点二塁打。2安打3打点に「積極的にいきました」と笑った。

 支えるのはメジャー級のスイングスピードだ。キャンプ中の測定ではゲレーロ、マギーらを抑えてトップ。4年前、この打棒に某メジャー球団のスカウトが目を付けた。「素晴らしいスイングに可能性を感じる」と、マイナーでの契約を視野に東海大4年時に調査を進めていたこともあるほどだ。小林がコンディション不良で全体練習も参加しない中、4試合連続でスタメンに抜てき。若き力で、交流戦初勝利に導いた。

 球団史上最悪の13連敗を喫した昨年と同じ4連敗、借金1で迎えた交流戦。初戦も接戦を落としたが、今季は開幕から岡本、吉川尚がスタメンを張り続けるなど、昨年とは違う。この日も来場者に配られたパンダのかぶりものを試合前に岡本がかぶると、周囲は大爆笑。ベンチの雰囲気は悪くない。

 負の流れを断ち切り、高橋監督は「8点、あれがなかったらという感じだけど、打撃ではいい面が出た。連敗が止まったし良かった」とナインを称えた。ただ、9回も1点差に迫られる不安も残した。バッテリーエラーもあった大城は「守備でふがいなかった。引きずらないようにしたい」と満面の笑みではなかった。 (神田 佑)

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2018年5月31日のニュース