ライアン小川「長かったな…と思う」右肘手術から復活1勝

[ 2018年5月28日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト5―3DeNA ( 2018年5月27日    神宮 )

<ヤ・D>今季初勝利の小川(右)はヒーローインタビューで笑顔を見せる 左はバレンティン(撮影・荻原 浩人)
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 お立ち台、神宮の大歓声。その景色は手術前と何も変わらなかった。ヤクルト先発・小川が5回を6安打3失点。代打を送られた5回の攻撃で、味方打線が逆転してくれた。

 「長かったな…と思う。バックとブルペンの方に助けてもらった。感謝の思いでいっぱい」。昨年9月9日の巨人戦以来の白星。今季「三度目の正直」のマウンドで復活を遂げた。

 「低めに強く、空振りを取れる直球。その割合が増えているし、打者を差し込めた」

 昨年10月2日、疲労骨折した右肘を手術。半年以上がたち、ライアンの持ち味である直球がよみがえりつつある。2回には大和、梶谷をいずれも145キロ直球で空振り三振に斬った。

 白星を届けたかった人は大勢いる。この日は父・吉弘さん(65)ら後援会メンバーが、愛知から車で6時間かけて今季初めて応援に来てくれた。差し入れは地元・渥美半島の特産品のトマト、いちご。「あいつは全身を使って投げるからね。(1メートル71と)体格には恵まれなかったけど…。でも、逆にそれだからこそ頑張ってこられた」と吉弘さん。小さな体に秘める反骨心。故障を乗り越えた右腕は「ここがまたスタート」と力を込めた。

 「小川に勝ちがついたし、彼にとってもチームにとっても大きな1勝」と小川監督。連勝で4カードぶりの勝ち越し。勢いに乗って交流戦に臨む。(鈴木 勝巳)

 《ライアン復帰への道》

 ◆17年9月16日 広島戦で右肘の張りを訴えて4回で降板。

 ◆同20日 横浜市内の病院で精密検査、右肘の疲労骨折が判明。

 ◆同10月2日 右肘疲労骨折の手術。

 ◆18年3月31日 イースタン・リーグ、日本ハム戦で初実戦。1回1/3を6失点。

 ◆同5月4日 イースタン・リーグ、ロッテ戦で6回2/3を6失点も106球。

 ◆同13日 DeNA戦で1軍復帰登板し4回途中5失点。

 ◆同20日 広島戦で4回1失点で2敗目。

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