稀代のホームランアーティスト、西武・山川 あくなき探究心で狙う下克上

[ 2017年10月4日 11:00 ]

3日の楽点戦3回2死二塁、逆転2ランを放つ西武・山川
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 バックスピンを掛けていとも簡単に本塁打を放つ。西武の山川だ。今季は7月下旬にメヒアから一塁の定位置を奪い、77試合出場で22本塁打。「全打席本塁打を狙うぐらいの気持ちで打席に入っている」。何打数に1本の割合で本塁打を打ったかを表す本塁打率は、10・82。今季リーグトップの35本塁打を放つデスパイネの13・57をしのぐ。山川はプロ通算4年間の本塁打率も10・74。稀代のホームランアーティストだ。

 体重100キロを超えるボディーから豪快な一発を量産する。「小5まで引き締まった体だったんですけどね。(中部商の)高2までベンチに入れず、スタンドで応援団長でした」。本塁打の魅力に目覚めたのは高2の秋。ロングティーで全身を使ってムチャ振りすると打球が驚くほど飛んだ。「これだ。この感覚を大事にしよう」と打球を遠くへ飛ばす打撃を追求した。

 進学した富士大では左中間にあった柔道場の屋根をめがけて打ち続けた。プロ入り後も西武第2球場でフェンス上部のネットを超える打球を狙う。豪快な打撃は粗さもあったが、空振りしても首脳陣はとがめない。我慢強く使い続けて長所を伸ばす西武のチームカラーも山川に合った。

 研究熱心で休日も自分の打撃を映像で分析する。9月下旬。室内練習場に特打へ向かうと、「あれだけ芯に当てられる人はいない。何か参考にできないかなと」と秋山の打撃を凝視していた。気になるのは2学年下のオリックス・吉田正だ。「大学野球の日本代表で初めて見た時に凄い打球を打っていた。本塁打を打つ技術、打球に角度をつけるのがうまい」と熱弁する。

 CSファーストSを勝ち抜けばリーグ覇者・ソフトバンクに挑む。先発の柱・東浜は同じ沖縄出身。沖縄尚学3年の絶対的エースだった姿を、高1だった山川はスタンドから見つめていた。「東浜さんはスーパースター。中学の時から有名だった。振りかぶって足を上げる動作が本当にかっこよかった。プロで対戦なんて想像もできなかった」。

 その東浜から、9月16日のメットライフドームでの試合で左翼席中段へ本塁打を放った。「凄いうれしかった。僕の野球人生の大切な日。CSでも対戦したい。絶対に打ちたいです」と言葉に力を込める。下克上で日本シリーズ進出へ。短期決戦でもアーチを量産する。(記者コラム・平尾 類)

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