9回1死までノーヒッターも…中越・今村 悲運サヨナラ負け

[ 2016年8月12日 05:30 ]

<富山第一・中越>ノーヒットの好投から暗転…サヨナラ負けを喫し泣き崩れる中越・今村。右は捕手・広川

第98回全国高校野球選手権第5日・1回戦 中越0―1富山第一

(8月11日 甲子園)
 快投から一転、残酷な結末が待っていた。中越の今村は9回1死まで無安打投球を続けていたが、富山第一の4、5番に続けて二塁打を浴びてサヨナラ負け。「(打たれた2球とも)失投です。本当に悔しい。自分の責任」とすすり泣いた。

 1メートル65の小柄な左腕エースは援護はなくとも、生命線のスライダーを軸に凡打の山を築いた。「コースをとにかく突こう」と5個の四球も想定内。2四球と失策で2死満塁とされた8回には中堅へ抜けそうなライナーを好捕した。だが0―0の9回に力尽き、本田仁哉監督は「7回くらいから疲れが見え始めたがエースに託した」と話した。今春は県16強止まり。帽子のつばの裏に「見返す」と記した今村はチームを甲子園に導き、その大舞台でも熱投。4万3000人の大観衆から惜しみない拍手が送られた。

 ≪11年ぶり≫中越・今村が9回1死まで無安打無失点ながら、連打を浴びサヨナラ敗戦。8回まで無安打無失点は、05年聖光学院・舟田が佐賀商戦で9回の1安打のみで完封して以来11年ぶり。敗れた例では、84年に境・安部が法政一戦で9回無安打無失点も、0―0で迎えた延長10回に末野にサヨナラ本塁打を浴びた。

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2016年8月12日のニュース