悲劇のバットボーイに記念像を…ヤ軍サイン球が高額で落札される

[ 2015年9月22日 14:34 ]

バットが頭部に直撃して死亡した少年の父親は、その少年の妹を肩車しながら涙する (AP)

 8月に米カンザス州で行われた大学夏季リーグの試合において、9歳のバットボーイの頭部にバットが直撃して死亡するという悲劇が起こったが、この少年の記念像を建てるために、一つのボールがオークションに出品され、高額で落札された。

 学校の資金調達や慈善などを目的とするサイレントオークションにボールを提供したのは、自身が幼少期だった66年にファウルボールが頭部に当たるという事故で兄弟を亡くした過去を持つ男性。

 野球を愛する少年が試合中のアクシデントで命を落としたということが、かつての自身の悲しい経験と重なったようで、所有していたヤンキースの選手のサインが入ったボールを手放す決意をしたのだ。

 62年のワールドシリーズ制覇時の選手がペンを走らせたというこの記念球はシリーズMVPに輝いたラルフ・テリーが亡くなった兄弟へ直接手渡したものとのことで、「49年間、私はどうしてテリーがこのボールをくれたのかを考え続けていたが、ようやくその答えが見つかった」と、事の経緯を説明してくれた。落札額は3万ドル(約360万円)で、今後はカンザス州内のコミュニティ・カレッジで展示されるという。

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