スクイズ失敗、藤浪に代打裏目…和田采配不発、阪神の自力V消滅

[ 2015年9月22日 05:30 ]

<神・ヤ>6回1死満塁、初球スクイズを試みた大和(右)だが失敗

セ・リーグ 阪神2-5ヤクルト

(9月21日 甲子園)
 シーズン133試合目。胸突き八丁の正念場で、ついに阪神の自力優勝の可能性が消滅した。

 「そんなものは1日で付いたり消えたりするものだから。何とか自力Vを復活させる。目指すところは全く変わらない」

 試合後、和田監督はことさら言葉に力を込めた。座右の銘は「泰然自若」。しかしエース・藤浪を立てての首位・ヤクルト相手の黒星は、ただの1敗ではない。

 2―2で迎えた6回。和田監督は次々と勝負のカードを切った。ロマンから3四球で1死満塁。打席の大和に出したサインは「初球スクイズ」だった。相手にしてみれば是が非でもストライクが欲しい場面。投手心理を読み切った必殺の一手だったが、大和は構えが遅れるような格好でスライダーをファウル。結局、三ゴロに倒れた背番号0は「ストライクゾーンだった。決めないといけなかった」と唇をかんだ。

 まだ2死満塁。続く投手の藤浪に代打・新井を送った。エースは6回まで2失点の粘投。勝負の分かれ目だったが、結果は最悪だった。新井は空振り三振。チャンスを逃すと、続く7回に2番手・安藤が3点を失った。大和がスクイズに成功していれば、藤浪の続投も「頭の中にあった」と言う和田監督は「(大和は)一発で決めてほしいところだった。6回に何とか勝ち越したかったが…」とうめいた。

 勝負の12連戦は1勝3敗と黒星先行。シーズンはいよいよ残り10試合だ。首位・ヤクルトとは2ゲーム差に開き、4位・広島は2・5差の背後に迫る。22日からは、敵地・東京ドームでゲーム差なしの3位・巨人と2連戦。もはや、なりふり構わず白星を奪いにいくしかない。

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