藤浪 3年目で500K到達も白星で飾れず「勝ちたい試合でした」

[ 2015年9月22日 08:30 ]

<神・ヤ>3回1死一塁、山田に左越えに先制適時二塁打を浴び、打球の行方を見つめる藤浪

セ・リーグ 阪神2-5ヤクルト

(9月21日 甲子園)
 若きエースの粘投も勝利には結び付かなかった。藤浪が甲子園で登板した試合は5月20日の巨人戦で完封勝利を収めて以来、チームは11連勝中だったが、ついに神話がストップした。6回3安打2失点。自身に黒星こそ付かなかったが、大事な試合での敗戦を重く受け止めた。

 「序盤はコントロールができていなかった。中盤から立て直しましたが…。先発としてもっと長く投げないと。勝ちたい試合でした」

 打撃主要3部門を独占するヤクルトの強力打線に、中5日で粘りの投球を見せた。初回、3四球で満塁のピンチを招いたが、ここを切り抜けると調子は上向いた。この回に畠山から奪った三振がプロ通算500個目。ドラフト制以降、高卒3年以内の到達は09年の楽天・田中(現ヤンキース)以来6人目。阪神では68年に2年目で到達した江夏以来の快挙だ。この日は7奪三振で通算は506個まで伸ばした。

 悔やんだのは4回の先頭打者、雄平に浴びたソロだ。スライダーが高めに浮いた。「ちょっと曲がりきらなかった。もったいなかった。自分としては痛かった。ああいう一発が流れを変える」。不用意な1球だった。

 結局、同点で迎えた6回に2死満塁から回ってきた打席で代打を告げられた。球数は119球。信頼感が失われての降板ではない。中西投手コーチは「藤浪の前(の打者のとき)に1、2点入っていれば8回まで。150球ぐらい、いかせてもよかった」と胸の内を明かした。

 同コーチは藤浪の次回の登板については「コンディション次第」と明言を避けたが、藤浪は「ここまできて疲労とか言ってられない。大丈夫」ときっぱり。最後に笑うため、フル回転も辞さない覚悟だ。(水口 隆博)

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2015年9月22日のニュース