マー君 PSに照準!ブ軍戦の先発回避、次回はWCから逆算?

[ 2015年9月22日 05:30 ]

<メッツ・ヤンキース>試合前、ロスチャイルド投手コーチ(中央)と話す田中

 ヤンキースは20日(日本時間21日)、田中将大投手(26)が右太腿裏の軽度の張りのため、23日(同24日)のブルージェイズ戦の先発を回避すると発表した。23日は2・5ゲーム差で追う首位とのレギュラーシーズン最終戦。田中は登板を望んだが首脳陣がストップをかけた。今後は先発を1度飛ばし、28日(同29日)からのレッドソックス4連戦で先発する可能性が高い。ワイルドカードゲームに回るケースも含めポストシーズンに向け、万全を期す。

 ジョー・ジラルディ監督は複雑な表情を浮かべていた。試合前の会見。報道陣から質問を受ける前に自ら切り出した。

 「田中は水曜日(23日)に投げない。水曜日の先発はノバ。田中は一昨日、2回の打席で右のハムストリング(太腿裏)を痛めた」

 田中が負傷したのは18日メッツ戦。2回に送りバントした際、一塁に走りだす時に痛みと張りを感じた。ただ、その後も投球を続けて6回2失点。田中は「大きな問題があるんだったらその後マウンドには立っていない。と、いうところで分かっていただければ」と軽症を強調した。前日に受けたMRI(磁気共鳴画像装置)検査の診断も「軽度の張り」だった。

 先発予定だった首位・ブ軍戦。逆転地区優勝を目指し、首脳陣はローテーションを変更した。メジャー2年目で初の3試合連続の中4日登板となっても、エースにブ軍との最終戦登板を任せた。それだけに「もちろん投げたかった。そういう気持ちは首脳陣の方にも伝えた。本当に大きな試合。そこで投げるために調整してきた部分もあった。凄く悔しい」と田中。故障判明後も先発を志願したほどだった。

 一方で、今後の選択肢が広がった。地区2位で10月6日(日本時間7日)のワイルドカードゲーム(WC)に回る場合、田中の調整を最優先してレギュラーシーズン最終登板となる次回先発を設定することが可能になった。29日(同30日)のレッドソックス戦なら、WCは中6日で迎える。「少しでもいい状態で戻れるように、この少しの期間、しっかり調整したい」。一発勝負のWCも見据え田中はチームを離れてニューヨークで調整に専念する。(ニューヨーク・春川 英樹)

 ▽ワイルドカード 両リーグとも東、中、西の各地区の優勝チームが地区シリーズに進むが、同シリーズに進むもう1球団を争う制度。地区優勝を逃した球団の中で勝率上位の2球団が一発勝負のワイルドカードゲーム(勝率1位球団の本拠地)を戦い、勝者は地区シリーズに進出できる。12年から現行制度に拡大された。昨年ワールドシリーズに進んだジャイアンツとロイヤルズは、ともにワイルドカードから勝ち上がった。

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2015年9月22日のニュース