オコエ「みんなで崩したい」 投手3メートル手前で小笠原対策

[ 2015年8月19日 05:30 ]

左手でバットを持ち、打撃練習をする関東第一・オコエ

第97回全国高校野球選手権第13日・準決勝 関東第一―東海大相模

(8月19日 甲子園)
 野球選手というよりアスリートという言葉が似合うほどの筋肉質。ノースリーブ、肌にぴったりのアンダーシャツでグラウンドに飛び出した関東第一のオコエは、炎天下の練習も実に楽しそうに汗を流した。

 まだ手には前日の準々決勝の決勝2ランの感触が残る。しかし、それは終わった話。「本塁打のビデオは1回だけ見た。もっと見たいけど見すぎると本塁打を意識しちゃう」。相手の2枚看板を想定し、左右の投手をマウンドから3メートル前にした打撃練習でも、センターを中心にライナーを何本も打ち返した。

 32スイングでヒット性は15本。報道陣から今の調子を聞かれると、開口一番「絶好調です」と自らに言い聞かせるように話した。東海大相模の小笠原とは開会式で隣の列になったという。「かなり強気な性格みたい。そこも含めて考えて狙っていきたい」と冷静に分析した。そして「僕が決めるんじゃなく、塁に出てみんなで崩したい。ヒット1本を大事にしたい」と、チームで立ち向かう決意を明かした。

 そんなオコエに米沢貴光監督は「厳しいストライクゾーンの中でベストボールを打てた。成長したんじゃないかな」と決勝2ランを評価した。自由時間に食べたタコ焼きが「うまかったぁ」と笑うオコエ。今度は横綱食い。「どっちでもど~んと来いって感じ」と準備は整った。

 ≪東京3勝、神奈川4勝≫夏の大会の東京―神奈川の対戦は02年2回戦の桜美林―桐光学園以来8試合目で、成績は東京3勝、神奈川4勝。関東第一は神奈川勢、東海大相模は東京勢との対戦はない。センバツでは関東第一が12年準々決勝で横浜に4―2で勝利。東海大相模は75年準決勝で堀越に6―2、92年決勝では帝京に2―3と1勝1敗。

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2015年8月19日のニュース