仙台育英 攻守で2つの勝因 有言実行優勝へあと1勝

[ 2015年8月19日 13:34 ]

<早実・仙台育英>4回2死一、二塁、平沢は右中間3ランを放つ

第97回全国高校野球選手権準決勝 仙台育英7―0早稲田実

(8月19日 甲子園)
 打撃戦を覚悟したが、ふたを開けてみれば、完璧な快勝。早大時代の先輩と後輩である仙台育英・佐々木監督と早実・和泉監督の対決は、先輩・佐々木監督に軍配が上がった。

 3回に3点、4回に4点と手を緩めず追加点を積み重ねたことで圧倒的優位に立った。「1点で終わらなかったのが良かった。平沢の3ランでいけるとベンチが思った」。今大会4安打のうち、3本が本塁打という3番打者の一撃。「相手が投手を代えてくる展開になれば、こちらのペース」とにらんでいた佐々木監督だが、平沢は2番手の上條から一発を放った。早実の戦意をくじく痛烈な一撃となった。

 打つだけでなく、守備も光った。早実は3回、清宮の内野安打で2死満塁に。4番加藤を迎えた。清宮が安打を打った後は活気づくのが今夏の早実打線。前半のヤマ場だったが、ここで二塁走者をけん制で刺した。「あれは大きかった。あそこで点を入れられていたら試合はもつれた」と佐々木監督。直後の4回に4点。守備で攻撃のリズムをつくった育英にとって完璧な試合運びだった。

 仙台育英にとっては26年ぶり2度目の決勝進出。100年前の1915年に秋田中が決勝に進みながら敗れて以来、東北勢は計6校7度挑みいずれもはね返されてきた。「俺たちの手で東北に優勝旗を持ち帰る」と言い続けた育英ナインの有言実行まで、あと1勝だ。

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2015年8月19日のニュース