与田に並んだ!DeNA山崎康 25年ぶり新人最多タイ31S

[ 2015年8月19日 05:30 ]

<D・ヤ>新人最多31セーブを挙げ山崎康が笑顔でファンとハイタッチ

セ・リーグ DeNA3-1ヤクルト

(8月18日 横浜)
 横浜スタジアムで今季最多となる2万8966人の大観衆は節目の記録を知っていた。2点リードの9回、DeNAファンは山崎康の登場曲に合わせて「ヤ!ス!ア!キ」と跳びはねて大合唱。地響きがするほどのフィーバーぶりだった。

 そんな中でも、右腕の心は冷静だ。2死一塁で雄平にカウント1ボール2ストライクから「直球のサインが出たけど雄平さんに考えさせるために首を振った」と2度首を振り、外角に149キロ直球でハーフスイングの空振り三振。90年の中日・与田に並ぶプロ野球新人記録の31セーブ目を達成し、「いつもと違ったマウンドで力が入った。周りの方に感謝したい」と白い歯を見せた。

 危機感を忘れないから今がある。2月の春季キャンプ。先発で結果を出せない中、2軍降格が決まった同期左腕・福地から「ヤス、頑張れよ」と宿舎で声を掛けられて我に返った。「プロは入れ替わりが激しい。僕も悪かったら落とされる」。開幕前に中畑監督から守護神に指名され、「自分の仕事はここだと。駄目だったらすぐ2軍に落ちる」と腹を決めた。

 重圧がかかるポジションもグラウンドを離れたら気分転換を図る。実は無類のアイス好き。「止めないといつまでも食べ続ける」と周囲から禁止令が出るほどだが、篠原投手コーチは「マウンドでもそうだけど、あいつは神経がずぶとい。隠れて食べているでしょう」と苦笑いを浮かべる。

 「ハマの大魔神」と呼ばれたレジェンド・佐々木主浩氏と重なる、登場時の盛り上がり。中畑監督は「歓声は追い越しているんじゃない?1年目で素晴らしい結果だよ」と絶賛した。山崎康も自覚している。「チームを締めくくる小さな大魔神になります」とお立ち台で宣言してみせた。 (平尾 類)

 ▼与田剛氏(NTT東京から中日入りした90年に31セーブ。山崎康について)1年目から体調をしっかり管理して、12球団の抑えでNo・1の安定感のある成績を残しているのが凄いと思う。私と同じ亜大出身者がこういう記録を達成したのも何か縁を感じます。

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2015年8月19日のニュース