稲葉の父・昌弘さん 将来有望と言われた「篤紀」第二の人生も…

[ 2014年10月6日 08:00 ]

<日・楽>父・昌弘さんから花束を受け取る稲葉

パ・リーグ 日本ハム1―0楽天

(10月5日 札幌D)
 【稲葉の父・昌弘さんから息子へ贈る言葉】

 20年間もプロ生活を送れるなんて想像もしていなかった。親としては一日一日、一年一年と思っていたので、よくここまでできたと思う。それは周りの環境や支えがあってのこと。皆さんに感謝しています。

 デビューの時を思い出すと初打席初本塁打。信じられない思いだった。篤紀が1軍に呼ばれて、東京から広島に向かう新幹線に乗る時、妻(貞子さん)に「呼ばれたよ」って電話があった。その後、もう一回電話があって「今名古屋だよ」って。楽しみな気持ちと同時に不安な気持ちが大きかったのかもしれませんね。そこから始まったけど、やはり厳しい世界。ケガや挫折もあったけど、2000安打を成し遂げることもできました。

 思えば12年4月の2000安打も現地(仙台)で見させてもらいました。親としては区切りの試合を目に焼き付けておきたいという思いがあります。きょうも家族で最後の勇姿を見られてよかった。「稲葉ジャンプ」にはただただ驚きです。最初は「画面が揺れた!」と何が起きたか分からなかった。個人でもこんなに応援していただけるなんて、私もうれしく思います。

 「篤紀」という名前は私の母がいくつか候補を選んでくれて、姓名判断で付けました。将来有望だと言われたんですよ。ほかの候補は頼信(よりのぶ)とかだったかな。これから第二の野球人生が始まります。遅いけど、一社会人として巣立つ大事な時。自分の経験を後輩や若い人たちに伝えて恩返しできればと常々言っているので、私たちもそれを見守っていきたいと思います。

 ▼怜奈夫人(スタンドから観戦)きょうは小豆でなく、甘納豆を使った北海道の赤飯で送り出しました。(引退するという)実感はまだない。CSでもプレーを見たい。

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2014年10月6日のニュース