運と環境生かした稲葉の「努力」ヤクルト元スカウト部長・片岡氏語る

[ 2014年10月6日 07:40 ]

元ヤクルト・スカウト部長の片岡氏

パ・リーグ 日本ハム1―0楽天

(10月5日 札幌D)
 【ヤクルト元スカウト部長・片岡宏雄氏 稲葉を語る】

 あの日がなければ、こんな大選手になったか分からない。94年のドラフト会議。稲葉を指名したヤクルトの元スカウト部長、片岡宏雄氏(78)は懐かしそうに振り返った。

 「ドラフト前にね、近鉄の河西さん(当時のスカウト部長)に言われたんだよ。“うちが稲葉にいくから、ちょっかい出すなよ”って」。スカウトに法大OBの多かった近鉄は上位指名候補に挙げていた。ただ、本拠地の神宮で活躍する稲葉をヤクルトも高く評価。そこで片岡氏は「だったら2位までにはいってくださいよ」と返した。

 そして運命の日。近鉄は2位までに稲葉を挙げなかった。すると、野村監督(当時)が「稲葉が残っとるやないか」と後押しし、ヤクルトが3位で指名した。入団後は野村監督の下で見事に開花。片岡氏は「打撃はシュアで確実性があった。スイングも実に柔らかく、勝負強い。試合に使ってもらううちに力を付けたね」と分析する。

 05年には日本ハムへ移籍。この選択もよかったという。「力勝負の傾向が強いパ・リーグで、あれだけ確実性のある打者はいない。パへの移籍が本当にはまった」。運と環境。その2つが稲葉をここまで育てたが、片岡氏はこうも続けた。

 「運も環境も、それを生かせるかどうかは本人の努力次第。よくぞこれだけの選手になった。20年間お疲れさま」。名物スカウトも万感の思いを込めて言葉を贈った。

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