長嶋茂雄、松井秀喜両氏に国民栄誉賞 「社会に夢と希望与えた」

[ 2013年4月1日 15:44 ]

政府が国民栄誉賞を授与する方針を固めた松井秀喜氏と長嶋茂雄氏

 政府は1日、プロ野球元巨人監督の長嶋茂雄(77)、巨人や米大リーグのヤンキースで活躍した松井秀喜(38)両氏に、プロ野球の発展に貢献したなどとして国民栄誉賞を授与する方針を固めた。異例の同時授与となる見通しだ。

 長嶋氏は野球界にとどまらず、戦後日本を代表する国民的スーパースターとして「ミスタープロ野球」などと呼ばれた。菅義偉官房長官は1日の記者会見で「社会に夢と希望を与えた。野球界の発展に貢献した」と理由を説明。同時に「事務当局に検討を指示した。関係者の意見を聞いて最終判断する」と語った。

 長嶋氏は1958年に立教大から巨人入り。59年に天皇、皇后両陛下を迎えての初の「天覧試合」で本塁打を放った。74年に「巨人軍は永久に不滅です」の言葉を残し現役を引退した。

 松井氏は石川・星稜高から93年にドラフト1位で巨人に入団。10年間プレーした後、2003年にヤンキースに移籍し、エンゼルス、アスレチックス、レイズと合わせて10年間プレー。ヤンキースでプレーした09年にはワールドシリーズ制覇に貢献し、同シリーズの最優秀選手(MVP)に選出された。

 菅氏は松井氏への授与に関し「日米の多くの国民に親しまれ、感動や喜びを与えた」と述べた。

 国民栄誉賞は1977年に野球の本塁打世界記録を達成したプロ野球の王貞治選手(当時)の功績をたたえるため創設された。安倍政権になった今年2月、大相撲で史上最多32回の優勝を記録した元横綱大鵬の故納谷幸喜氏が受賞。プロ野球選手への授与は87年の衣笠祥雄氏以来となる。

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2013年4月1日のニュース