ブラゼル スタメン落ちも…和田監督「刺激を与えるやり方もある」

[ 2012年5月19日 11:49 ]

フリー打撃を終え、片岡打撃コーチ(左から2人目)と話をするブラゼル(左)

 阪神・和田豊監督(49)が不振のクレイグ・ブラゼル内野手(32)を19日の楽天戦(甲子園)でスタメンから外す可能性を示唆した。左の塩見が先発相手ということもあり、関本を起用して打線を活性化させるのが狙いだ。

 「練習では主力も振れているけど、結果が出ないのは絞り切れていない。たまごの殻の中でみんなが破ろうと叩いているけど、穴があかない」

 打線全体が苦戦している要因を、技術面よりも打席内での対応方法に求めた。中でも深刻なのがブラゼルだ。5月の13試合は打率・205で0本塁打。17日の日本ハム戦も2打数無安打1三振に終わった。8回2死一、二塁の4打席目には、代打・関本を送られた。この時点でベンチの苦悩が浮き彫りになっていた。

 「打順はこっちが決めること。ただ、今のままで打席に立っても、上がってこないのは確か」

 指揮官がブラゼルの起用法について明言することはなかったが、その一方で現状を冷静に分析した。交流戦前から再三指摘してきたように、ブラゼル、マートンの発奮なくして、チームの再生はあり得ない。そのための準備。和田監督が言う。

 「いろんな選択肢がある。早出もそうだし、刺激を与えるやり方もある。どれが一番早く戻れるのか。これはブラだけのことじゃないけどね」

 指揮官の言葉は野手全員に当てはまる一般論だが、逆に言えばブラゼルにも当てはまる。ベンチスタートで、戦況を見つめることは決してマイナスではない。配球面で活路を見いだそうとするなら、なおさらだろう。

 「自分はうまく結果が出てないので、打ちたかったんだ」

 甲子園で全体練習のあったこの日、当のブラゼルはナインより早くグラウンドに姿を見せ、35分間にわたって志願の早出特打を敢行した。139スイングで12発のサク越え。片岡打撃コーチにアドバイスを受け、体に近すぎたポイントを修正した。いずれにせよ、ブラゼルを外すなら、若き将にとっては苦渋の決断となる。それは復活を願うからこその、荒療治でもある。

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2012年5月19日のニュース