オファー待ち 元日本ハムドラ1 BCリーグ信濃キャンプ参加

[ 2011年3月1日 10:49 ]

信濃の投手陣とともにノックを受ける金村

 元阪神の金村曉投手(34)が、BCリーグ信濃のキャンプに参加することが分かった。今季の所属先が決まらず練習場所に困った技巧派右腕に、日本ハム入団当時にスカウト部長だった三沢今朝治球団社長(70)が手を差し伸べたもの。28日、中野屋内練習場で行われた合同自主トレーニングから合流した。

 中野市内の屋内練習場で、キャンプ前の最後の自主トレを行った信濃。ユニホーム姿の選手に交ざり、Tシャツを着た見慣れない投手の姿があった。その正体はなんと元阪神の金村!NPB通算89勝を誇る右腕だ。

 実は1カ月間、信濃と行動を共にするためこの日から合流。早速キャッチボールやノックなどほかの投手陣と同じメニューをこなし、精力的に汗を流した。

 94年にドラフト1位で入団した日本ハムでは4年連続2桁勝利を挙げたエース。07年オフに阪神に移籍し、昨季終了後に戦力外通告を受けた。昨年12月に韓国・サムソンと契約合意も契約書にサインした2週間後に一方的に破談を言い渡された。その後も所属先は決まらず、三沢球団社長に電話で相談。信濃と一緒に練習したいと申し入れ、快諾を得た。

 金村が日本ハム入団当時、2軍コーチだった佐野監督も「当時からセンス抜群だった。あれだけの実績がある投手なので、一緒に練習することでうちの投手陣にもプラスになると思う」と歓迎した。

 金村は三沢社長から契約オファーも受けたというが、「腰掛けのように契約し、途中で脱けるのはチームにもファンにもあまりに失礼」と固辞。韓国は開幕後も外国人選手の入れ替わりが激しいため、6月ごろまでオファーを待つ意向だ。ただ、最終的にオファーがなかった場合、今季途中での信濃入団の可能性は否定しなかった。

 「僕もいろいろ経験があるので、何か聞かれたら喜んで教えます」と話した金村。信濃はNPB在籍16年のお手本から大きな財産を得られそうだ。
 

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