沢村 大石に脅し「ウチの打線はやばいぞ」

[ 2011年3月1日 06:00 ]

講義の前にお茶を飲む巨人の沢村

新人研修会

 ウチの打線にご注意を!巨人のドラフト1位・沢村拓一投手(22=中大)が、2日の西武戦(東京ドーム)で先発で投げ合う同学年の大石達也投手(22=早大)に先制口撃を仕掛けた。

 「2日に投げるの?」「投げるよ」「ジャイアンツの打線はやばいぞ」――。講義の合間の休憩時間。沢村は後ろに座る大石を振り返りながら、自軍の打線がいかに強力かをライバルの心にすり込んだ。「軽くジャブを入れました」。お互いの力量を認める間柄ならではの冗談交じりの挑発だったが、自ら体感したからこそ言葉には重みがあった。キャンプのフリー打撃では坂本、阿部、ラミレス、高橋、谷と対戦。「素晴らしい打者たちばかり。スイングスピードや打球にびっくりした」と自らが受けた衝撃をそのまま言葉にした。

 大石、斎藤と会うのは、中大創立125周年試合で早大と対戦した昨年8月31日以来。「大石は(体が)絞れていたし、斎藤もスーツを着ていたけど下半身がどっしりしていて、胸板も厚くなっている」とした上で「佑ちゃん(斎藤)もたっちゃん(大石)もトレーニングしてますね。一緒に成長していきたい」と無邪気に笑った。

 巨人、西武と先発陣の層が厚い中、2日の先発登板では沢村、大石ともに開幕ローテーション入りをアピールする好投が求められる。「たくさんの人に支えられたキャンプを生かすためにも、東京ドームのマウンドで感謝の気持ちを出したい。開幕の6人の枠に入れるように頑張りたい」。そう抱負を口にしたが、同期の球友への気遣いも忘れない。「大石にもいい投球をしてもらいたい。2人で刺激し合いながらやれれば」。プロの世界でも、ライバルと切磋琢磨(せっさたくま)しながら成長を続ける。

 ▽大石と沢村の前回対面 昨年8月31日に中大の創立125周年記念試合で対戦。左脇腹を痛め、世界大学野球選手権は辞退した中大の沢村だったが、この日は先発して2回3安打無失点。最速154キロをマークするなど故障を感じさせない投球を披露した。一方の早大・大石は9回に4番手で登板。それまでのノーワインドアップからワインドアップに修正し1回無失点、2三振を奪う力投を見せた。

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2011年3月1日のニュース