松坂が14勝目!母校・横浜高に負けない快投

[ 2008年8月16日 06:00 ]

レンジャーズ戦に先発し、力投するレッドソックスの松坂

 【レッドソックス10―0レンジャーズ】レッドソックスの松坂大輔投手(27)が14日(日本時間15日)、ボストンで行われたレンジャーズ戦で毎回走者を背負いながら7回6安打無失点と粘り、14勝目を挙げた。野茂英雄氏(39)の持つ日本人年間最多勝利(16勝)にあと2勝に迫り、デビューから2年間の通算29勝も同氏に並んだ。熱戦が続く北京五輪日本代表、そして甲子園で8強に残っている母校・横浜高に負けない快投で、チームを4連勝に導いた。

 勝つのが当たり前になった。そして7回無失点の結果とは裏腹に反省するのも恒例だ。松坂は「序盤に大量点をもらってスムーズにアウトを取っていかないと。ここ数試合良かった自分が全然出てこなかった。良かったのは点を与えなかったことだけ」と14勝目を淡々と振り返った。
 3者凡退は1度もなく、6安打に5四球。ここ数試合で切れを増したスライダーに、相手の研究も進んでいた。「追い込んでも簡単にボール球を振ってくれない。もう少し他のボールが良ければ、スライダーの意識が強いのを逆利用することもできたんですけど」。それでも「球速だけでなくボールの切り方を工夫している」という数種類のスライダーで、打率・282でリーグトップの打線を封じ込めた。2回の2死満塁も9番バスケスをスライダーで空振り三振に仕留め、今季、満塁のピンチでは12打数無安打。得点圏での被打率・196は120投球回以上の投手でリーグNo・1だ。
 相手の研究を松坂の引き出しの多さが上回る。7回1死一塁で左打者サルタラマッキアを内角のシュート系ツーシームで見逃し三振に仕留めた。「まだ自信のあるボールではない。でも試合で厳しい場面で試さなければ使えるようにならない」。点差はあったが、100球を超え苦しい場面であえて投じた。メジャー通算29勝。シーズンの4分の1を残し野茂氏のデビューから2年の勝利数に早くも並んだ。
 試合開始12時間以上前の午前7時に起床、北京五輪日本代表の台湾戦をテレビ観戦した。「母校(横浜高)と(台湾戦で勝利投手の後輩)涌井くんと勝って、僕が負けるわけにはいかない。(体は)だるかったですけど。レッドソックスの試合を見るよりも緊張するし力も入る」と笑った。

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2008年8月16日のニュース