ソフトバンク 逆転勝利で王監督復帰祝い!

[ 2008年8月16日 06:00 ]

<ロ・ソ>右越えのスリーランを放った松中を出迎える王監督(右端)

 【ソフトバンク10―6ロッテ】勝利が何よりの良薬になった。4時間1分の激闘を逆転で制した王監督は「勝って良かった。相手のミスもあったけど、つないでね。きょう勝つと負けるとは大違い」と胸をなで下ろした。

 指揮官に快気祝いの白星を送りたいナインの執念が相手を上回った。祝砲を打ち上げたのは主砲の松中だ。同点の5回。1死二、三塁から右越え3ラン。プロ通算300号に王手をかけ「監督が喜ぶのはやっぱりホームラン」と声を弾ませた。1点を追う8回には、本多の2点二塁打など打者一巡の猛攻で5点を奪い一気に試合を決めた。
 前日、王監督は食事を詰まらせ腹部の違和感と痛みを訴え、試合の指揮を回避。夜には、06年に胃がんの全摘出手術を執刀した主治医の北島政樹慶大名誉教授を呼び、都内の病院に移動して点滴などの治療を受けた。この日の午前中にも都内の病院で点滴治療を受け、ミーティングで「昨日は心配をかけて申し訳なかった。もう大丈夫」と選手に脱帽して頭を下げた。
 試合前の練習では炎天下のグラウンドに約10分間、立ち続け「前にも1度あった。たまたま試合にめぐり合っただけ」と心配する周囲を説き伏せた。試合中はベンチ裏に退くこともあったが、得点が入るたびに、真っ先にベンチから飛び出した。勝利の瞬間は小走りでグラウンドへ出て、ナインを出迎えた。
 16日からは本拠地で日本ハムを迎え撃つ。試合後、私服に着替え都内の自宅に向かった王監督は「今度は本拠地だから」と前を向いた。ナインが一丸となって逆転Vへと立ち向かう。

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2008年8月16日のニュース