【センバツ】溝内球審の「百聞は一見にしかずジャッジ」 健大高崎箱山の「猛アピ」実る

[ 2024年3月26日 15:18 ]

第96回選抜高校野球大会第7日・2回戦   高崎健康福祉大高崎―明豊 ( 2024年3月26日    甲子園 )

<高崎健康福祉大高崎・明豊>4回、死球をアピールする高崎健康福祉大高崎・箱山(左)(撮影・平嶋 理子)
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【光る君の光ジャッジ】 スポニチ紙面では今大会から取材班が選抜での好プレーを紹介する「光る君の光(こう)プレー」が掲載されている。ネット版のスポニチアネックスでは選抜甲子園を担当する審判員のファインジャッジを紹介する「光る君の光(こう)ジャッジ」を始動。元NPB審判員でアマチュア野球担当記者の柳内遼平記者(33)が紹介する。

 雨天のため3時間30分も開始が遅れた高崎健康福祉大高崎―明豊の2回戦。審判員としても難しいで、溝内球審が光るジャッジを披露した。

 4回の高崎健康福祉大高崎の攻撃。1死から4番の右打者・箱山の手元への投球が「何か」に当たり、球道が変わった。ここで考えられる判定は2つ。バットのグリップ周辺に当たった「ファウル」または手に直接当たったとして「死球」。勢いよく跳ねたため「ファウル」の可能性もあったが、溝内球審は冷静だった。

 一旦、両手を挙げるジェスチャー(ファウルも死球によるボールデッドも同じ)を示した後、痛がる打者の箱山の様子を確認。箱山が右手のバッティング手袋を外してアピールすると、当たっていた兆候を確認したのか、ここで溝内球審は「死球」を宣告した。

 審判員はあらゆることを判定のヒントにする。際どいキャッチ・ノーキャッチの判定の際には、ボールに真新しい土がついていないか確認もすることもある。その中で「死球」または「ファウル」においては「患部を見る」ことは大きなヒントになる。まさに「百聞は一見にしかず」。溝内球審は大舞台でお手本となるアンパイアリングを見せた。(元NPB審判員、アマチュア野球担当キャップ・柳内 遼平)

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