熊本国府、県勢98年ぶり選抜初出場8強ならず 夏こそ目標の4強へ 野田主将「この舞台で借りを返す」

[ 2024年3月26日 05:00 ]

第96回選抜高校野球大会第6日   熊本国府0―3阿南光 ( 2024年3月25日    甲子園 )

<阿南光・熊本国府>アルプスへ、あいさつを終え引き揚げる熊本国府ナイン(撮影・奥 調)
Photo By スポニチ

 熊本国府は阿南光に敗れ、県勢では1926年の熊本商以来、98年ぶりの選抜初出場での8強入りはならなかった


 先発したエース坂井理人(3年)は5回3失点と試合をつくったが、初回のプレーを悔やんだ。1点を先制され、なおも2死三塁でのフライ処理で捕手と交錯。落球し失点を重ねた。「自分は声を出したつもりだったんですけど、通っていなかった」と肩を落とした。

 打線はプロ注目右腕の吉岡の前に14三振と沈黙。単打5本で三塁を踏めなかった。2番で無安打に終わった野田希主将(3年)は「(140キロ前後の)スピード以上にストレートの伸び、切れがもの凄かった。こういう投手を打てないと、上にはいけないと実感しました」と振り返った。

 野田は野球バッグにネックレスとブレスレットを忍ばせていた。中学時代に亡くなった父方と母方の両祖父の形見を兄・侑(あつむ)さんから託された。生前はずっと応援してくれていた。試合前には形見を握りしめて力を借りたといい、「おじいちゃんの思いに応えられなかったのは悔しい」と語った。

 春2勝目はつかめなかったが、目標の「甲子園ベスト4」へ礎をつくった大会になった。野田は「悔しさを頭に入れ、この舞台で借りを返せるように」と誓った。(杉浦 友樹)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2024年3月26日のニュース