プロ野球選手会　悪質SNS投稿者と示談成立　「損害賠償金支払い」含む内容「現在も複数人に裁判手続き」

日本プロ野球選手会公式サイトから

　日本プロ野球選手会は26日、プロ野球選手に対する誹謗（ひぼう）中傷行為について、「複数の法的措置を講じた」と発表した。公式サイトで伝えた。

　昨年、「プロ野球ファンのみなさまへ～SNS等への投稿についてのお願い～」と題し、NPBと共同で選手に関する中傷への注意を呼びかけていた選手会。しかし、「依然として、SNS等において、懸命にプレーする選手に対する誹謗中傷、侮辱や脅迫等の心ない行為が相次ぎました」と、止むことはなかったという。

　「選手会は、選手と選手の家族を守り、プロ野球をさらに魅力あるものに発展させていきたいと考えており、選手、選手の家族、監督、コーチ、球団スタッフ、審判員を含む関係者の尊厳を傷つけ、プロ野球の魅力を損なう悪質な言動を決して看過することはできません」と再度主張。昨年9月には、選手会の複数の弁護士による対策チームを立ち上げ、誹謗中傷行為等への対応を開始していた。

　この日、この対策チームの活動により「実際に、悪質な誹謗中傷行為等に対して、複数の法的措置を講じましたので、ご報告させていただきます」と発表。「法的措置の結果として、裁判所に対する発信者情報の開示請求が認められ、誹謗中傷行為等を行った人物を特定し、同人との間で、同人が二度と誹謗中傷行為等を行わないことや損害賠償金を支払う旨の内容を含む示談が複数成立しました」と報告した。

　続けて「現在も、複数の投稿に対して、裁判手続きを進めているところであり、今後も、選手を含む関係者に対する誹謗中傷行為等に対して、選手会は、断固としてこれを許容せず、同様の裁判手続き及び損害賠償請求（刑事手続きも含みます。）を実施してまいります。また、被害にあった選手に対するケアについても、全力で取り組んでまいります」と主張。

　最後に「ファンのみなさまには、誹謗中傷等を拡散しないこと、SNS等での投稿にあたってマナーを守っていただくことを改めてお願いするとともに、何より選手の力になる前向きなご声援をたくさん送っていただけることを心より願っています」と呼びかけた。