矢野燿大氏 打撃は問題ない前川 森下と争うには守備のレベルアップを 阪神春季キャンプ

[ 2024年2月5日 05:15 ]

阪神・前川(撮影・岸 良祐)
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 【矢野燿大 CHECK】打撃に関しては、もう問題はない。前川は、佐藤輝と並んだランチ特打でもいい形で打てていた。打ち損じの少なさ、打球の角度を含めて内容があった。まだ多くの選手は、オフに取り組んだ流れの中で、どう打つかという段階で練習しているが、前川は形ができている。あとは実戦でいかに打つかというレベルだ。

 ドラフトで評価したのは元々、弓を引くような感じのテイクバックができていて、打席の中で上半身と下半身の割れがつくれる点だった。右肩の位置を変えずに、テイクバックに入り、体が開かないから、割れやねじれができて、その力が打球に伝わる。投球への本能、反応という点でも、少しタイミングが合わないと感じたら、ステップした右足を軽く地面につけて、待った上で踏み込むこともできていた。どれだけの数字を残せるかという楽しみを感じた打撃だった。

 出場機会を増やすためには体のケア、スローを含めた守備、そして走塁が必要になる。打撃だけでは4打席に立てない。守れないと試合では使えない。右翼の守りでは森下が上。争えるレベルになるためにも、まだまだやることはあると心がけてほしい。(本紙評論家)

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