巨人・菅野の10センチ 投球プレート三塁側寄りに変更 足元から見つめ直したスライダーの曲がりに納得

[ 2024年2月5日 05:20 ]

プレートの三塁側を踏んで投げ込む菅野(撮影・西川祐介)
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 その鋭さにブルペン捕手が捕球に苦戦した。巨人・菅野が全体練習後に傾斜で投球した前日を含め、キャンプ3度目のブルペン入り。テーマに掲げるスライダーの曲がりに、納得の表情を浮かべた。

 「もっともテーマにしているのは、曲がる遅さ。いかにベース板の近くで曲げるか。それに近いボールになっていると思う」

 30球中7球がスライダー。伝家の宝刀の切れを取り戻すため、時折声も出しながら腕を振った。ツーシームやカーブ、フォークなど多彩な変化球を誇る。昨季、スライダーは球種別被打率がワーストの・286で「去年は勝負どころでスライダーという選択肢が頭の中になかった」と振り返る。20年には同・153、21年は同・163と抜群だった生命線。通算121勝を支えてきた決め球の復活は、逆襲へ不可欠だ。

 足元から見つめ直した。「真ん中にしてから年々、曲がりが緩くなっていった」と昨季終盤は真ん中を踏んでいた投球プレートの位置を、約10センチ三塁側寄りに変更。試行錯誤の段階としながらも「スライダーに特化しているから、プレートの位置は三塁側。体をしっかり切らないと、曲がらないから」。より角度がつく三塁側から投げることで、その意識付けを徹底している。

 後ろで阿部監督が熱視線を送る中、ブルペン捕手のミットを押し込む切れがあった。「(昨季より)余裕でいい。曲がりも遅くなってますし、切れという部分は捕手が捕れないようなボールになりつつある」。復活へ、順調に歩みを進めている。(小野寺 大)

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