ロッテ・朗希 侍・井端監督“超速オファー”侍エース期待 11月プレミア12へ

[ 2024年2月5日 05:30 ]

今キャンプ2度目のブルペン入りしたロッテ・佐々木朗(撮影・長久保 豊)
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 侍ジャパンの井端弘和監督(48)が4日、ロッテの沖縄・石垣島キャンプを訪問し、佐々木朗希投手(22)に異例の「超速オファー」を出した。早ければ今季終了後にメジャー挑戦の可能性もあるが、11月に開催される国際大会プレミア12の招集に向けて直々にラブコール。今キャンプ2度目のブルペン投球を視察し、日本のエース格と期待した。

 練習を一区切りした佐々木が駆け寄り、井端監督と握手を交わした。室内練習場で懇談。2人の会話らしい会話は、初めてだった。

 井端監督 秋にオファーを出したいと思うので、よろしくお願いします。

 佐々木 ケガだけはしないように頑張ります。

 プレミア12の過去2回は大リーガーが出場しておらず、国内組で臨むことが濃厚だ。佐々木は国内に残る選手としては唯一、昨年3月のWBCで先発を経験。ドジャース・大谷、山本、パドレス・ダルビッシュ、カブス・今永と一角を担った。3月の欧州代表との強化試合には招集しない方針だが、指揮官は「日本のエース格として期待しかない」と11月の本番を見据えた。

 早ければ今季終了後にもポスティングシステムで海を渡る可能性がある。井端監督は「球団を含めて本人の事情はあるが、オファーはさせてもらおうと思っている」と語った。19年大会は、当時西武の秋山(現広島)が、メジャー移籍直前ながら代表入りも、10月末の強化試合で右足薬指を骨折して辞退した。故障すればメジャー球団との交渉にも影響しかねず、非常にデリケートな時期となる可能性は十分。一方で昨年のWBCでは、メジャー1年目というタイミングに配慮して、当初は栗山監督が招集を断念する方針だったレッドソックス・吉田が、志願して参戦して世界一の原動力となった。

 リスクやデメリットも承知で、招集を直訴した。この日はスライダー、フォークを交えて52球。「一人だけ前から投げているんじゃないか(と思う)くらい、近い。威圧感も出てきた」と驚かされた。

 プレミア12は他国も大リーガーが参加せず、佐々木にとって米球界へのアピールの場とはならないが、日の丸への思いは特別だ。出場を慎重に判断していくことになる。井端監督は「日本を代表する投手。佐々木投手も含めて回せたら」と前回19年のプレミア12から、東京五輪、WBCに続いて世界大会4連覇となる頂点へ頭を巡らせた。(神田 佑)

 ▽昨年3月WBCの佐々木 11日の1次ラウンド第3戦・チェコ戦(東京ドーム)先発で世界デビューし、3回2/3を2安打1失点、8奪三振。09年のダルビッシュ有を抜いてWBC日本選手最年少での勝利投手となった。同21日(日本時間)のメキシコとの準決勝では先発して4回に先制3ランを被弾し、5安打3失点で降板。2試合で7回2/3を投げ11奪三振、防御率3.52、ともに最速は164キロだった。

 ≪能登半島地震災害支援 募金活動に参加≫前日に続いて能登半島地震災害支援義援金の募金活動が三塁側外周の特設会場で行われ、佐々木も参加した。抜群の人気を誇る佐々木に加え、藤岡、石川慎、岡、和田、藤原とイケメンが勢ぞろいし、多くのファンが列をつくった。時折、雨がパラつく中で右腕は約15分間、協力してくれた人たちに笑顔で「ありがとうございます」と頭を下げた。

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