ドジャース・大谷 開幕3番!ロバーツ監督ファンに“約束”MVPトリオ前から並べる

[ 2024年2月5日 02:30 ]

米大リーグ、ドジャースのファン感謝イベントに参加し、ステージ上で笑顔を見せる大谷翔平
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 ドジャースの大谷翔平投手(29)が3日(日本時間4日)、ドジャースタジアムでのファン感謝イベント「ドジャーフェスト2024」に登場。詰めかけた3万5000人の熱狂的なファンの前で、3月20日の韓国・ソウルでの開幕パドレス戦出場を明言した。デーブ・ロバーツ監督(51)は今季の打順について「3番」で起用する構想を披露。「開幕3番」から打点を量産し、4年ぶりの世界一へと導く。

 ロサンゼルスの青空に響くファンの熱狂が大谷を迎え入れた。入場券は完売。大観衆の前で、新加入の二刀流は中堅付近に設けられたステージに大トリで登場した。「(エンゼルス時代の)赤とは真逆(の青のチームカラー)。ようやく来たな、と実感している」。ファンへのお披露目。その晴れやかな笑顔にこの日一番の大歓声が湧き起こった。

 「ワールドシリーズ優勝。そこだけを目指している。(ファンと)シーズンを一緒に戦っていけたら最高」

 悲願の世界一へ。その第一歩は大谷の頭の中にもイメージされている。昨年9月に右肘を手術し、今季は打者に専念。回復具合についてイベント前のメディア対応では「ティーとトス打撃はほぼ100%。スイングの力、動作での制限はない」。韓国・ソウルでの3・20開幕戦に向けても「スケジュール通りに来ている。順調にいけば間に合うと思う」と自ら断言した。

 頼もしすぎる大谷の復活宣言。呼応するかのように、ロバーツ監督も起用法を発表した。いずれもMVP受賞歴のあるベッツ、フリーマンとの3人の並びをどうするのか。指揮官は来場したファンの声量で決めることを提案した。最も歓声が大きかったのは「3番・大谷」で、ロバーツ監督は「とてもシンプルだ」と即決。大谷が1番・ベッツ、2番・フリーマンの後を打つ最強MVPトリオの打順が決定した。

 昨季はベッツがナ・リーグ4位の出塁率・408で、フリーマンが同3位の・410。エ軍時代の昨季は2番での出場が最も多かった大谷だが今季は塁上をにぎわすであろう2人の後に打席が回る。勝利に直結する打点を一つでも多く稼ぐのが新天地での新たな仕事だ。また、大谷自身も昨季の出塁率はア・リーグトップの・412。走者を還し、さらに4番以降につなげれば打線の攻撃力が大幅にアップするのは間違いない。

 今後、大谷はアリゾナ州グレンデールの春季キャンプでマシン打撃を再開。同時にキャッチボールも行う予定だ。完全復活への道のりははっきり見えた。「翔平は史上最高の野球選手の一人になるかもしれない」。ロバーツ監督の言葉はファン全員の思い。伝説のシーズンへ大谷は着実に歩みを進める。(笹田 幸嗣通信員)

 ▽ドジャーフェスト 毎年恒例のファン感謝祭。主力選手や監督が勢ぞろいし、ファンとの交流を楽しむ。注目度の高さを表すように、今年はイベントの入場券3万5000枚が完売。従来は入場料無料だったが、今年は1枚10ドル(約1480円)のチケットが必要になった。サインボールやTシャツなどのグッズも販売され、収益は全てチームの公式慈善団体であるロサンゼルス・ドジャース基金(LADF)に寄付される。

 ≪ベッツ「幸せであり楽しみ」フリーマン「この興奮を見て」≫超強力打線を引っ張るベッツとフリーマンの1、2番コンビが、大谷の加入を大歓迎した。ベッツは「彼の前を打ち、彼がやることを目の前で見ることは幸せであり楽しみだ」と満面の笑み。2番を任されるフリーマンは「この周囲の興奮を見てほしい。これはショウヘイが来ているからだ。今後、我々の孫が話すであろう選手を見るために毎晩5万5000人のファンが集まる。僕らがベーブ・ルースの話をするようにね」と伝説のスラッガーになぞらえた。

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