万波に続く!日本ハム6年目・水谷 怪力披露!ノーステップで逆方向弾 24年ブレーク必ず

[ 2024年2月5日 06:00 ]

紅白戦   白組1-0紅組 ( 2024年2月4日    名護 )

紅白戦の2回、先制ソロを放ち新庄監督(左)とハイタッチを交わす水谷(撮影・高橋 茂夫)
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 打席に向かう直前だった。日本ハム・水谷は新庄監督から呼ばれ、こう言葉を掛けられた。「リラックスしていけよ」。前日の紅白戦は4番起用されるも2打数無安打。指揮官の“魔法の言葉”で吹っ切れた。父がナイジェリア人で、ミドルネームの「ジェッシー」を愛称とする男が、2日連続の紅白戦であいさつ代わりの一発を放ったのは2回だった。

 1死走者なしの1打席目。鈴木の初球外角低め直球を、ノーステップで逆方向の右中間芝生席まで運んだ。うれしい移籍初アーチに「1球目で結果が出て良かった」。四球を選んだ5回は二盗を決め、7回には遊撃内野安打。守備では5回、飛球に飛び出した一塁走者を右翼から封殺する補殺も記録して走攻守にアピールした。

 昨年8月に確率を求めノーステップ打法に変えたが、足を上げていた時より反動が使えず「パワー不足を痛感した」。180~190キロの重さでスクワットし下半身を強化した。今キャンプは2軍スタートも、紅白戦で中軸抜てきの好機に、オフの努力が実るノーステップでの一発で成果を実証した。

 プロ5年間で1軍出場はないが、昨年12月に現役ドラフトで声がかかりソフトバンクから移籍。前年に同ドラフトで同僚だった大竹が阪神へ移り、昨季12勝と大活躍した姿があったからこそ、前を向けた。「大竹さんの後なのでプレッシャーもあるが、僕が続いて今年の現役ドラフトの子にプレッシャーをかけられたら」と笑った。

 試合後は新庄監督が「全部ホームラン打ってこい」と用意してくれた特打で万波と競った。同学年で同じ外野手、同じアフリカのコンゴ出身の父を持つ万波に負けじと振り込んだ。「同い年で似たような境遇でもある。身近であり、追いかけないといけない存在」と昨年のブレークに続きたい。「ここで終われば、あいさつだけになる。続けていけたら」。あいさつだけでは終わらない。北の大地で躍動する姿を見せる。(清藤 駿太)

 【水谷 瞬(みずたに・しゅん)】☆生まれ&サイズ 2001年(平13)3月9日生まれ、愛知県出身の22歳。1メートル93、99キロ。右投げ右打ち。

 ☆球歴 小学4年で野球を始める。石見智翠館(島根)では2年秋からレギュラーに定着し、甲子園出場はなし。高校通算21本塁打。18年ドラフト5位でソフトバンクに入団。

 ☆成績 昨年まで5年間で1軍出場はなし。昨季ウエスタン・リーグでは83試合で打率.259、4本塁打、35打点、1盗塁。

 ☆足 足のサイズは同学年の万波と同じ31センチで幼少期から「大きかった」

 ☆髪形 昨年12月の入団会見に、細かな三つ編みをたくさん作った髪形「ブレイズ」で登場し、現在も続けている。

 ☆バット 使用する複数のバットは重さが異なり、870グラムから、球界では重い方の900グラムのものも使用している。

 ☆性格 前日の紅白戦では4番に抜てきされたが「注目されるとド緊張するタイプ」

 ▼日本ハム・新庄監督 きれいな形で打たないと、(鈴木の)遅い球は飛ばないんですよ。力ありますね。打った後のこの(右手の)押しというか。

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