広島・栗林「もっと命懸けてやらなきゃいけない」20番“北別府魂”で復活ロード!守護神奪回へ1回完全

[ 2023年6月18日 05:03 ]

交流戦   広島6-4西武 ( 2023年6月17日    マツダ )

<広・西>8回2死、古市を三振に仕留め、雄叫びをあげる栗林(撮影・平嶋 理子)
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 広島は17日、西武を6―4で下し、17年以来となる交流戦の勝率5割以上が確定した。2点リードの8回に栗林良吏投手(26)が登板。16日に亡くなった通算213勝の球団OB・北別府学さんの現役時代と同じ背番号20をつける右腕は1回を3者凡退に抑え、天国の大先輩に勇姿を届けた。この日から足を高く上げる投球フォームに挑戦し、早くも手応え。守護神返り咲きへ再スタートを切った。

 天国の北別府さんも栗林の背中を押していたに違いない。6―4の8回から登板。先頭のマキノンをカットボールで三ゴロに抑えると、続く長谷川もフォークで二ゴロ。最後は古市をカットボールで空振り三振に仕留め、わずか8球で役目を果たすと、ガッツポーズをして軽快にベンチに引き揚げた。

 「SNSでも“ここで燃えないやつはいないだろ”とコメントも来ていた。そういう意味でも、自分も気持ちが入っていた」

 偉大な北別府さんの背番号20の後継者。登板前の時点で、2試合連続で失点を喫するなど防御率は7・47と苦しんでいたが、レジェンドの訃報から一夜明けたこの日は、違う気持ちの高ぶりがあった。4月16日のヤクルト戦以来、12試合ぶりに1回を3者凡退で切り抜け、3試合ぶりに無失点に抑えた。守護神返り咲きに向けて、本来の姿を取り戻して再スタート。新井監督は「栗林もいい顔をしていたね。ナイスピッチング」とうなずいた。

 復活を期す栗林は、約1週間前から新たな挑戦を始めていた。以前はクイックモーションのように足をあまり上げない投球フォームだったが、横山、菊地原両投手コーチの後押しを受け、足を高く上げる投球フォームに変更した。

 「体も変わっていますし、それじゃ良くならないというところで、足を上げて、しっかり体重を(右足に)乗せようと思って足を上げるようになった」

 シーズン中でも変化を恐れることなく、貪欲にチャレンジ。この新フォームに手応えを示し、ここからの上昇を見据えた。

 「今の自分ではふがいないので。(北別府さんのように)自分ももっと命懸けてやらなきゃいけないなと、凄く思った。北別府さんのようにカープを代表する選手になりたい。この番号に恥じないように、自信を持ってやっていきたい」

 その番号の重みは十分理解している。かつての輝きを取り戻せるよう、決意を新たにした。(長谷川 凡記)

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