Rソックス吉田の4安打を後押ししたコーラ監督の采配 「1、2日休んだからといって、打ち方は忘れない」

[ 2023年6月18日 11:08 ]

レッドソックスの吉田(AP)
Photo By スポニチ

 レッドソックスの吉田正尚(29)が16日(日本時間17日)のヤンキース戦でメジャー初の4安打の活躍で15-5の大勝に貢献。スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」がその背景となった、アレックス・コーラ監督の起用方針について詳述している。

 14日のロッキーズ戦前、チームは33勝35敗の借金2個。ホームでロッキーズにスイープされそうだったのに、ラファエル・ディバースと吉田正尚を2人とも休ませた。本塁打数、打率でそれぞれチームトップの打線の核。大事な試合になぜ休ませるのかと記者に聞かれると、コーラ監督は「われわれにとっては常に勝たねばならない大事な試合だが、シーズンは162試合あることを考えないといけない。賢明に対処しないと」と答えたという。

 カル・リプケンJrが連続試合出場記録を作った80年代や90年代とは違い、今のMLBでは休養の重要性が理解されている。18年にコーラがレ軍の監督に就任して以来、短縮シーズンの20年を除いて、18年から22年の4年間で、シーズンに150試合以上プレーした選手はのべ7人。一番多かったのは19年と21年のディバースで156試合だった。

 とりわけコーラ監督はオフの日を利用して、選手に2日連続で休みを与えたいと考える指揮官だ。隔日で1日の休みを2度取るより、2日連続の方がよりリフレッシュできる。加えて14日のロッキーズの先発投手は左腕。左打者を休ませるのに都合が良かった。

 記者が、ディバースはこの9試合は好調だったことを指摘すると、「17年のホセ・アルテューベで学んだ(当時コーラ監督はアストロズのベンチコーチ)。連続試合安打が続き出塁率5割だったが、疲れていた。休ませるのに記録がとぎれるまで待つ必要はなかった。その後にスランプになった。18年のムーキー・ベッツは3本塁打の試合が2度あったが、ともに2日連続休んだ後だった。バスケットのフリースローや、アメリカンフットボールのフィールドゴールとは違う。1、2日休んだからといって、打ち方を忘れたりはしないものだ」。

 吉田については、契約した直後に古巣オリックスのコーチと話し、「吉田は好打者で、打てない時は疲れている時」だと教わっていた。当初、コーラ監督はロッキーズとのシリーズで吉田を2度も休ませる予定ではなかった。12日もスタメンから外していた。しかし吉田はその前のヤンキースとの3連戦が無安打で、1週間以上二塁打がなく、2週間も本塁打が出なかった。そして14日、「今がその時」と判断した。

 「きちんと休みを与えれば、吉田は16日の試合に合わせてくれる」。結果4安打の大暴れで打率も・309に上昇した。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年6月18日のニュース