日本ハム・大海　プロ初安打＆3勝　反撃の適時二塁打に新庄監督も絶賛「凄いね」

交流戦   日本ハム6－3中日 （ 2023年6月17日    バンテリンD ）

＜中・日＞力投する先発の伊藤（撮影・椎名　航）
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　野手顔負けの鋭い打球が、左中間を深々と破った。3点を追う5回2死一塁だ。「9番・投手」で先発した日本ハム・伊藤が、1ボールから松葉の外角127キロカットボールに反応。プロ13打席目で生まれた待望の初安打が反撃の適時二塁打となり、逆転勝ちを呼び込んだ。

　「ふがいない立ち上がりだったので、何とか食らいつこうと思った」

　左打席に入る直前、清宮から助言を受けていた。「高めに（目線を）置いてください」。1打席目で振り遅れていたことを自覚していただけに、ふに落ちた。教えを守り、バットをかぶせ気味に出して快音を響かせた。これには、新庄監督も「凄いね。いきなり打席に立って芯に当てられることが」と絶賛。続けて「まあ俺も48歳で芯に当てたけど。トライアウトで」と対抗心をのぞかせた。

　本業では立ち上がりに苦しんだ。「真っすぐで押したい気持ちと体がマッチしていなかった」と、3回までに3失点。3回裏終了後にベンチで捕手・伏見と意見交換し、より投球フォームの「間」を意識した。球持ちが良くなり、4回以降の4イニングは1安打無失点。5月18日西武戦以来1カ月ぶりの勝利で今季3勝目を手にし、2連勝のチームは交流戦の勝率を5割に戻した。

　「3点取られてやっぱり、いい気分ではない。でも、後半はいい部分も出たので、それを次回につなげられたら」。本来の力からすれば、まだまだこんなものではない。侍戦士は、早くもリーグ戦再開を見据えた。（清藤　駿太）