全国一番星は「ダイヤのエース」宮里が3失点完投&2安打1打点 次戦へ「校歌覚えて歌えるように」

[ 2023年6月18日 04:30 ]

沖縄大会1回戦   宮古総合実・宮古工8-3沖縄工 ( 2023年6月17日    沖縄セルラー )

<宮古総合実・宮古工―沖縄工>27個目のアウトを取りガッツポーズする宮里(左)
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 第105回全国高校野球選手権(8月6日開幕、甲子園)の出場49校を決める地方大会が17日、全国のトップを切って沖縄で開幕し、1回戦5試合が行われた。宮古総合実・宮古工の連合チームは沖縄工を8―3で下し全国一番乗りの白星。エース右腕・宮里大耶(だいや)投手(2年)が3失点完投で打撃も2安打1打点と輝いた。

 雨上がりの沖縄で2年生の宮里が名前の「大耶」のような輝きを見せた。全国一番星は宮古総合実・宮古工が新チームとなって初の公式戦勝利。完投勝利を挙げた右腕は「エースとしての仕事ができたのかな」と笑った。

 降雨の影響で予定より約2時間遅れで始まった開幕戦。相手は昨秋、今春も8強の沖縄工だったが「開幕試合なので、めちゃくちゃ楽しみにしていた」と振り返る。部員13人の連合チーム。失うものはない。4回には自己最速を2キロも更新する144キロを記録した。低めに落ちるスプリットやスライダーも駆使するなど132球を投じ、9三振も奪って3失点完投。打撃でも適時打を含む2安打と躍動した。名前がタイトルでもある人気野球漫画「ダイヤのA(エース)」はテレビでチェックしたことがあると言う。野球に青春をかける主人公の沢村栄純(えいじゅん)は左投げだが、それに負けない快投だった。

 両校はともに宮古島市内で車で約15分の距離。19年秋から連合チームを組み、毎日のように練習を重ねてきたチームワークが武器だ。両チームを率いる宮古工の新川将太監督は「予想していた一番いい展開ができたと思います」とうなずいた。

 試合後は3年生部員がいる、宮古総合実の校歌を歌った。次戦はシードの日本ウェルネス沖縄に挑む。勝てば宮古工の校歌を歌う予定。「工業の校歌を歌ったことがないので、覚えて歌えるようにします」と宮里。どんな難敵でも仲間と乗り越える。熱い夏が、始まった。 (杉浦 友樹)

 ◇宮里 大耶(みやざと・だいや)2006年(平18)10月11日生まれ、沖縄県宮古島市出身の16歳。小1から東少年ヤンキースで野球を始める。小3から投手。中学は北中の軟式野球部に所属。宮古総合実では1年夏からベンチ入りし、今春から背番号1。6人きょうだい。1メートル67、60キロ。右投げ両打ち。

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