広島・九里 4・4マツダ開幕戦先発へ手応え 7回111球1失点の力投に新井監督も「ナイス」

[ 2023年3月20日 05:03 ]

オープン戦   広島5-5オリックス ( 2023年3月19日    マツダ )

力投する先発の九里 (撮影・奥 調)
Photo By スポニチ

 広島・九里亜蓮投手(31)が19日のオリックス戦(マツダ)で万全の仕上がりを披露した。志願して7回111球を投げ、3安打1失点の好投。不安を一掃し、習熟に努める新フォームへの手応えを強調した。新井貴浩監督(46)は本拠地開幕となる4月4日の阪神戦(同)先発を明言。右腕は「チームの勝ちにつながるように」と力を込め、本拠地通算500勝達成を誓った。

 開幕が近づく中、きっちり修正してきた。九里がオリックス戦でオープン戦3試合目の登板。シーズンを想定して7回111球を投げ、3安打1失点に抑えてみせた。ストライクが先行する好テンポの投球。表情には充実感がにじんだ。

 「先頭打者に本塁打を打たれたけど、その後を粘り強くゼロでいけたのはよかった。今日は一人一人と勝負しながら、ストライク先行の投球がある程度はできたと思う」

 初回の先頭・野口に甘い初球を右中間席へ運ばれた。続く西野には9球粘られて四球。状態が状態なら慎重になり、自滅しかねない立ち上がりだったが、以降はストライクゾーンを強気に攻め、得点源の中川圭―森―杉本らを沈黙させた。

 新春の米国自主トレから習得に取り組む新フォーム。前回までは制球が微妙に乱れ、投球内容はピリッとしなかった。それがこの日は、予定の6回を終えた時点で球数は90球。「もう1イニングいかせてほしい」と、7回の志願登板を可能にしたのは習熟のたまものだ。

 「少しずつタイミングが合ってきた。いい方向にいっていると思うし、自分の中でもできてきつつあるかな…という感じはある」

 投球を見守った新井監督は「ストライク先行で、彼の長所である打者に向かっていく投球ができていた。ナイス」と絶賛。その上で「次はウエスタン・リーグで投げて開幕を迎える。“マツダの開幕は任せたぞ”と言ってある」と明かした。

 本拠地開幕となる4月4日の阪神戦先発。勝てばマツダスタジアムでのリーグ戦で通算500勝に到達する。昨年9月10日に王手をかけながら6連敗で持ち越しているだけに、6連戦の初戦を白星で飾ってペナントレースに弾みをつけたい。

 「本拠地開幕は大事な試合になってくる。週のアタマに勝つ勝たないでチームの勢いも違ってくると思うので、しっかりと勝てるように頑張りたい」

 新フォーム習得はより高みを目指す崇高なチャレンジ。成果を発揮するべき節目の10年目に向け、31歳は静かに闘志を燃やす。

続きを表示

2023年3月20日のニュース