ソフトB・高橋礼 充実の宮崎!!復活見えた!!球威戻り藤本監督期待「面白い、自信ありそう」

[ 2023年2月6日 05:00 ]

フリー打撃に登板し力強いボールを投げ込む高橋礼(撮影・岡田 丈靖)
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 宮崎キャンプ第1クール最終日の5日、ソフトバンクの高橋礼投手(27)が今春初めてフリー打撃に登板した。打者2人に対して計37球を投じ、安打性の打球3本に抑えた。直球の球速は140キロ台をマークし、12勝を挙げて新人王に輝いた19年当時の球威が戻ってきた。同年のプレミア12では侍ジャパンの一員として世界一に貢献したサブマリン右腕は、わずか4試合の登板に終わった昨季の低迷から復活へ向けて、充実のキャンプを送っている。

 力強いボールで打者を押し込んだ。高橋礼は今キャンプ初のフリー打撃で渡辺陸、谷川原と対戦。久しぶりの打者との対戦で制球はばらついたが、それを補う武器となったのが直球の威力。安打性の当たり3本に抑え「140キロは出ていたと言われた。例年に比べてスピードが出ていて全体的には良かった」と手応えを口にした。

 プロ2年目の19年に23試合に先発し、12勝6敗、防御率3・34の好成績で新人王を獲得した右腕。最大の長所は下手投げから放つ最速144キロの直球だったが、ここ数年は故障もあり球速、威力ともに影を潜めた。昨季はわずか4試合の登板にとどまり、復活を期して年明けに千賀(メッツ)、石川らと米シアトルで自主トレ。その成果がキャンプ序盤から表れている。

 「アメリカで自主トレして、かなりいい感覚。出力が上がってきている」。米国では動作解析を行い、フォーム修正に着手。右の臀部(でんぶ)を意識した体重移動で左足を踏み出し、腕を振る位置も高くした。「お尻じゃなくて太腿前とか使ってしまうんで。そこを意識的に修正しようかなと」。スライダーの曲がりも改善し「やっぱり右ケツ」と効果を実感している。

 斉藤和投手コーチは今クールの投手のMVPを尋ねられ、高橋礼の名前を挙げた。「昨秋からの変化というところを見ると礼が目につくかな。ボール自体が強くなっている」と評価。藤本監督も「礼は面白い。オフにしっかりやってきている。本人から自信のありそうな発言も出ていた」と期待を寄せた。

 新人王になった19年にはプレミア12にも出場し、日本代表の金メダルに貢献した。下手投げ特有の浮き上がる球の軌道は打者にとってはやっかいだ。「ここ2年は思ったような成績ではないので、周りも心配していて、期待もしてくれていると思う。しっかりと、ここでアピールすることが大事。一日も抜くことなく」。鷹のサブマリンが浮上への確かな足掛かりをつくっている。(森 寛一)

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2023年2月6日のニュース