黒田先生 若ゴイに歩み寄った春期講座開講 床田には「行けるやん」と激励

[ 2023年2月6日 07:00 ]

ブルペンでケムナ(右)に助言する黒田球団アドバイザー (撮影・奥 調)
Photo By スポニチ

 広島・黒田博樹球団アドバイザー(47)が5日、宮崎・日南市で実施する1軍の春季キャンプで“春期講座”を開講した。ブルペンでは積極的に投手陣とコミュニケーションを図り、個々の課題に耳を傾けながら、助言を送った。17日まで同行する予定で、レベルアップを目指す投手陣に寄り添い、サポート役に徹していく。

 黒田氏はジャージー姿でグラウンドに現れた。スーツ姿だった前日からは一変。身も心も家族の一員となって、“春期講座”をスタートさせた。

 「大半の人が初対面だと思いますが、質問したいことがあれば、聞いてもらえたら。しっかりした答えを出せるので、僕も準備して、勉強しながら、皆さんのサポートをしていきたいと思う」

 ウオーミングアップ前に投手陣の円陣に加わり、あいさつすると、栗林から早々に助言を求められた。前日に直接激励した戸根からも続けざまに質問され、身ぶり手ぶりを交えて丁寧に説明。その後はブルペンへ移動すると、今度は自ら選手に歩み寄った。

 右足関節骨折からの復活を目指す床田には「行けるやん!」と励ました。新人の益田、長谷部に対しては持っている球種を確認したうえでカウントが悪くなったときの変化球の使い方について意見交換。ケムナにはチェンジアップの握り方をレクチャーすると、2年目右腕・松本にも熱視線を送った。その間、約80分。さまざまな角度からアプローチして、練習を見守った。

 「ブルペンで投手によっては、リズムを止められるのが嫌な投手もいるので、言うのも勇気はいる。その中で、うまくリズムをこっちも取りながらやらないといけないなと、今日一日で感じた」

 選手たちと接する中で、たくさんの発見があった講師初日。その気づきを有効活用しながら、第2クール以降は、より密なやりとりを交わしていく。

 「まだ全然みんなと話ができていない。グラウンドにいる間は話しかけてもらえたら。どんどん来てもらえればいいかなと思う」

 今後は17日まで同行する予定。新井監督が「遠慮することなく、緊張することなく、どんどん(質問に)行ってもらいたい」と呼びかけたように、継続して献身的なサポートを心がける。すべては5年ぶりとなるV奪回のため――。日米通算203勝のイズムを、惜しみなく注入する。(長谷川 凡記)

続きを表示

2023年2月6日のニュース