日本ハム・万波　紅白戦で衝撃的本塁打！コンパクトに軽打した打球がバックスクリーンへ

紅白戦   白組4－6紅組 （ 2023年2月5日    名護 ）

紅白戦の2回、ソロを放つ万波（撮影・高橋　茂夫）
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　これが入るのか。日本ハム・万波はベンチで仲間に出迎えられて目を丸くした。「ちょっと驚きました。思ったより飛んだっていう（思いがした）」。5日に1軍キャンプ地の沖縄・名護で行われた紅白戦。その2回に、衝撃的な一発が飛び出した。1死走者なしから杉浦の143キロ高め直球をコンパクトに軽打。中飛かと思われた打球は失速することなくバックスクリーン中段に当たり、球場全体がどよめいた。

　「ああいう高さの強い打球をはじき返したかったので。そういう意味では効果を感じる一本だった」

　今キャンプでは自前のティースタンド2台を持参。インパクト時に右肩が下がる悪癖を修正するため、高低差約10センチのスタンドを前後に並べて打つ練習を繰り返してきた。ヘッドが下がれば手前のボールに当たり、逆に手前を避けようとすればミートしない。ヘッドを下げずに高めの直球を捉えた打撃は、まさに練習の成果を物語る一発だった。

　プロ入りから昨季まで体重の増減がなかったが、オフに体重94キロから4キロアップ。急激な変化に「僕自身もびっくりしていて…。食事とかも変えてないんですけど」と万波は言う。スイングスピードも117キロから130キロに上がり、ぎりぎりまでボールを呼び込んで打てるようになった。「今日の本塁打も“間に合わない”と思って合わせたのが、どんぴしゃで」。“突然変異”の進化に、自分が一番驚いていた。

　オフに近藤がFAでソフトバンクへ移籍し、外野手のレギュラー争いは激化。現時点でレギュラーに内定しているのは左翼の松本剛のみで、万波自身も今季に懸ける思いは強い。「今年ダメだったらもうダメかな、と思うくらいの意気込みでいます。ライバルも多いが、ポジションが2つ空いているのは確かなので」と、競争相手に譲るつもりはない。この日は6回にも右中間への2点二塁打を放って2安打3打点と猛アピールした。

　昨季はオープン戦で打率・294、個人トップの5本塁打をマーク。初の開幕スタメン候補に躍り出たが、開幕直前の失速で開幕スタメンを逃した。「やっぱり新球場の一発目の公式戦はどうしても出たい」。同じ失敗は繰り返さない。ひと味違う万波を今年は見せる。（清藤　駿太）