広島・秋山 新井塾で改造中スイングの悩み解消 「わざわざ見に来てくださってありがたい」

[ 2023年2月4日 05:00 ]

打撃練習に励む広島・秋山 (撮影・奥 調)
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 広島は3日に春季キャンプ第1クール3日目を迎え、秋山翔吾外野手(34)が新井貴浩監督(46)による青空塾を受講した。全体練習終了後、居残りティー打撃を敢行。指揮官から送られた初の助言がスイングの悩み解消につながった。若手投手のフリー打撃登板には主力勢で唯一参加し、遠藤と対戦。通常の打撃練習にも初めて入り、意欲的にバットを振り込んだ。

 全体練習終了後の居残り練習。打撃の際に「気持ち悪さを感じていた」秋山は、朝山打撃コーチとティー打撃を始めた。前からのトスを打ちながら入念にスイングチェック。通りかかった新井監督も同コーチからの要請で足を止め、即席の青空塾が開講された。

 「右と左(打者)の違いはあれど、いろんな選手を見て来た方。朝山さんがきっかけをつくってくださり、わざわざ見に来てくださったのはありがたい」

 体に近づけていたミートポイントを前に戻し、スイング習熟に努める今春。居残り練習の前に参加したローテーション打撃や投手相手のフリー打撃が「ぐちゃぐちゃでズレがあった」ため、ティー打撃でいろんな打ち方を試してみたという。

 中でも、悩みの種は重心移動だ。ミートポイントを前にしたことで、スイングする時の腰と顔の位置が「かなり(投手側へ)行っている感じ」を抱いていた。上半身が投手側に流れるスエーと紙一重の感覚。新井監督の一言が、しかし、秋山の不安を解消させた。

 「“それくらいは許容範囲だし、崩れる心配もない”と。監督やコーチの目で見てもらい、そんなに悪いスイングじゃないと感じられたのは、凄く大きい。自分では分からないこともあるので」

 主力勢で唯一参加した投手相手のフリー打撃。スイング感覚は悪くても収穫はあった。開幕ローテーションを目指す遠藤と対戦し、11スイングで安打性の当たりは2本。生きた球を打つことで、打撃の修正が必要か否かを確認できたという。

 「強い球に対して使える打ち方かどうか。練習で修正をかけていくなら早い段階で確認できた方がいい。今日の練習もそう」

 折に触れてナインと会話を重ねる指揮官。秋山と密に接するのが就任以来初なら、助言を送るのも初めてだ。

 「秋山がトライしようとしていることを聞いて、“いいんじゃないの”と。彼ほどの実績と経験があれば、キャンプでいろいろ試せばいいと思う。実戦が入ってきても、彼の場合、打った打たないは関係ないので」

 ヒットメーカーとしての復権を懸け、打撃改造に取り組む34歳。新井監督は助言内容には触れず、揺るぎない信頼感のみ強調した。

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