カージナルス・プホルス　連発で史上4人目の通算700号、今季で引退42歳「なんて特別な夜」

ナ・リーグ   カージナルス11ー0ドジャース （ 2022年9月23日    ロサンゼルス ）

＜ドジャース・カージナルス＞4回、通算700号本塁打を放ち喜ぶプホルス（AP）
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　圧巻の2連発で大台に達した。今季限りで現役を引退するカージナルスのプホルスがドジャース戦で2本塁打を放ちバリー・ボンズ、ハンク・アーロン、ベーブ・ルースに続く史上4人目の通算700本塁打を達成。家族に囲まれながらの会見では「ド軍ファンにとっても特別だっただろう。（ボールは）ファンのもの。返ってこなくても問題ない」と度量の大きさを示した。

　3回に20号の先制2ラン、4回は追加点となる21号3ランを左翼席に運んだ。昨季所属したド軍を相手に達成。スタンドではファンが記念球を奪い合うなど異様な雰囲気となった。敵地からの大歓声にヘルメットを取って応えるなど冷静さを保ったが、重圧から解放されたベンチ裏ではしゃがみ込んで号泣。「なんて特別な夜だろう」と感慨深げだった。

　マリナーズのイチローと同じ01年にカ軍でデビューし、06、11年はワールドシリーズ制覇に貢献。ナ・リーグMVPに3度も輝き、11年オフにエンゼルス移籍後はトラウトや大谷と師弟関係を築いた。カ軍に電撃復帰し、42歳で迎えた現役最後のシーズンは700号まで残り21本と厳しい状況だったが驚異的なラストスパートで到達した。42歳以上の20本塁打以上は07年のボンズ（ジャイアンツ）以来、史上2人目。将来の殿堂入りは確実だ。

　プホルスは「デビューしたその日から数字を追い求めることが目的ではなかった。常にチームの世界一、自分の成長が一番だった。22年間、その信念を貫いてきた」と言った。積み重ねた3377安打と2208打点は全てチームのため。だからファンに愛された。

　◇アルバート・プホルス　1980年1月16日生まれ、ドミニカ共和国出身の42歳。99年ドラフト13巡目でカージナルス入りし、01年にメジャー初出場。同年から10年連続で打率3割、30本塁打、100打点以上をマーク。11年オフに10年契約でエンゼルスに移籍。21年5月に戦力外となりドジャースに移り、今季から再びカ軍でプレー。1メートル90、106キロ。右投げ右打ち。