ヤクルト・村上 中堅方向への打球が急増した22年新打法 よりクローズドスタンスに

[ 2022年8月27日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト6―3DeNA ( 2022年8月26日    横浜 )

<D・ヤ>6回無死一、二塁、村上は右越え3ラン(撮影・小海途 良幹)
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 今季のヤクルト・村上の47本塁打の打球方向は右が20本(42・6%)、中が11本(23・4%)、左が16本(34・0%)。昨季39本塁打の内訳は右が22本(56・4%)、中が4本(10・3%)、左が13本(33・3%)。中堅方向が増え、より広角に打ち分けている。「コースに逆らわないバッティングは意識して打席に立っています」と村上。フェアグラウンドの90度を広く使えている。

 両翼に比べて飛距離が必要な中堅方向への打球が増えた一因は打撃フォームにある。昨年よりもクローズドスタンスに変更。昨季は右足と左足が平行だったが、今季は右足を数センチ本塁寄りに構えている。この日の2本目も踏み込んだ右足がしっかりと残っていた。踏み込める分、力が打球に伝わり、中堅方向は打球が伸びる。5月6日の巨人戦では堀田の内角低め直球をバックスクリーンに運んだ。杉村打撃コーチは「バットのヘッドを返すとゴロになっちゃう。ヘッドを返さないでセンターに押し込むというか。あの技術は他のバッターはちょっとできない」と舌を巻く。

 クローズドスタンスにより体の開きも抑えられて、これまでは引っ張ってファウルになっていた球が、フェアゾーンに収まる。150本目の本塁打もそうだった。元々逆方向へも長打を打てる打撃に拍車がかかった。
 《最多11度目マルチ弾》マルチ本塁打は今季11度目(通算18度目)で85年バース(神)、落合博満(ロ)、13年バレンティン(ヤ)に並ぶシーズン最多記録になった。

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2022年8月27日のニュース