大阪桐蔭、盤石4強 “桐の超人”海老根が今夏1号「足を使って打つイメージ」

[ 2022年7月28日 06:00 ]

第104回全国高校野球選手権大阪大会準々決勝   大阪桐蔭8―0大阪電通大 ( 2022年7月27日    南港中央 )

<大阪電通大高・大阪桐蔭>5回 無死 左越えに本塁打を放つ大阪桐蔭・海老根(撮影・成瀬 徹)
Photo By スポニチ

 深く守っていた左翼手の頭上を軽々と越えた。春夏連覇を狙う大阪桐蔭の海老根優大(3年)が5回の先頭打者でこの夏1号を放った。右腕・的場は春に8回4安打と苦しめられた相手。西谷浩一監督の「狙い球を絞り、低めの変化球を捨てろ」の指示に「5番・中堅」が応えた。

 「1本出たので気分は楽になった。ホームラン打者ではないので、足を使って打つイメージ。バットのヘッドがうまく抜けました」

 クリーンアップを任される松尾汐恩(3年)、丸山一喜(3年)にも肩を並べた一発。通算はこれで10本塁打と数こそ少ないが、ネット裏のスカウト陣にとっては選抜での打率・421、2本塁打、3盗塁と三拍子そろった活躍の印象が強烈に残っている。畑山俊二統括スカウトら3人の阪神を筆頭に、楽天、日本ハムも2人態勢。クロスチェックの中で評価をまた高めた。

 「プロは目標だけど、いまは最大の武器の足を生かして、引き出しを増やそうとしている。日々当たり前のことを冷静に取り組みながら、力をつけたい」

 身体能力は高い。父は09年の競輪賞金王。母も東海大で陸上選手。海老根も野球と陸上を両立し、小6では日産スタジアムで行われた全国大会陸上100メートルに出場し、4位の記録の持ち主。大阪桐蔭でも走攻守とハイレベルの能力を発揮。帽子には仲間が敬意を込めて「桐の超人」と書き込んだ。一目置かれる存在だ。

 「ここからが厳しい戦いになる。しっかりとチームに貢献し、特別なことを成し遂げたい」。特別なことが意味するのは、もちろん春夏連覇だ。(鈴木 光)

 ◇海老根 優大(えびね・ゆうだい)2004年(平16)9月11日生まれ。千葉市出身の17歳。こてはし台小3年から軟式の勝田台リトルジャガーズで野球を始める。こてはし台中では京葉ボーイズでプレー。3年春夏の全国大会で優勝。大阪桐蔭では1年秋からベンチ入りし、2年春に選抜出場。3年春には2本塁打で優勝に貢献。父は競輪選手の恵太さん。50メートル走6.0秒、遠投100メートル。1メートル82、85キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

2022年7月28日のニュース