【リーグワン】引退の花園HO樫本敦、1部残留に貢献し「最後の仕事を終えられた」

[ 2023年5月13日 17:21 ]

ラグビー・リーグワン1部/2部入替戦第2戦   花園56―21浦安 ( 2023年5月13日    大阪・花園ラグビー場 )

入れ替え戦第2戦でラインアウトの準備をする樫本
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 1部12位の花園(旧近鉄)は2部1位の浦安(旧NTTコム)と対戦し、56―21で勝利し、第1戦に続く白星で2戦合計の勝ち点によって残留に成功した。

 花園ひと筋13年目、すでに今季限りでの現役引退を表明していたフッカー樫本敦(35)は花道を飾った。先発出場を果たしてFW戦で優位に立ち、スクラムやラインアウトなどで存在感を発揮。試合後は「スッキリしている。悔いなく終われたし、最後の仕事を終えられた」と万感の表情を浮かべた。

 中学までは野球。高校からラグビーを始めようと思い立ち、強豪の大工大高(現常翔学園高)を受験するも、不合格。その後、大商学園高の受験に合格した。

 高校のラグビー部に入ってみると人数が少なく、両WTBを柔道部が務めることもあった。花園予選は3年間を通して一度も勝てなかった。それでも、監督を通じて摂南大のトライアウトを受け、入学へと至った。

 近鉄(現花園)にはプロとして加入。当初はレベルの高さに衝撃を受け「(現役が)すぐ終わると思った」という。必死の努力で地位を確立。キャリアを積み重ね、この日の試合でライナーズキャップは「115」に到達した。

 愛着たっぷりのチームから今季限りでの契約満了を伝えられたとき、真っ先にこみ上げてきたのは感謝の思いだった。

 「言われたとき“もう1年やらせてください”“ほかのチームで”というのは全くなかった。ここまでしていただいて、ありがとうございましたと。チーム側も、考えての決断だったと思う。考えて出してもらった決断だったので、ありがとうございました、と」

 試合後には、ともに戦ってきたオーストラリア代表SOクーパーや同SHゲニア、主将のフランカー野中らからジャージーをプレゼントされた。今後に関しては「未定」としながらも、晴れやかな気持ちで第二の人生を歩んでいく。

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