レイカーズが準決突破 第7シードとしては36年ぶり2度目 記録ラッシュの4強入り 八村は9得点

[ 2023年5月13日 13:15 ]

第4Q、速攻からダンクを決めるレーカーズの八村(AP)
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 西の第7シードで今ポストシーズンを迎えているレイカーズは12日、地元ロサンゼルス(カリフォルニア州)で昨季の王者で第6シードのウォリアーズを122―101(前半56―46)で退けて4勝2敗。一度もリードを許すことなく最大19点差をつけて勝利をものにして、第7シードのチームとしては1987年のスーパーソニックス(現サンダー)以来、36年ぶり回目となる西地区決勝進出を果たした。

 ダービン・ハム監督(49)は第6戦でフォワードのジャレッド・バンダービルト(24)に代わってガードのデニス・シュルーダー(29)を先発に起用。ウォリアーズに合わせて“3ガード制”で応戦したが、そのシュルーダーは第3Qに2度目のテクニカルをコールされて退場となった。しかしオースティン・リーブス(24)が第2Q終了間際、バックコートからランニングステップによるブザービーターの3点シュートを成功するなど23得点。第4戦で大活躍を見せたロニー・ウォーカー4世(24)も13得点を挙げるなど、大一番でのローテーション変更はレイカーズに「吉」と出た。

 レブロン・ジェームズ(38)は43分出場して30得点と9リバウンド、9アシストをマーク。勝てばシリーズ制覇が決まるホームでの“クローズアウト・ゲーム”では16連勝となった。アンソニー・デービス(30)も17得点と20リバウンドを記録して勝利に大きく貢献。レイカーズはロサンゼルスでは3月29日のブルズ戦で敗れて以来、プレーイン・トーナメントを含めて9連勝。今プレーオフでは6戦全勝となった。

 八村塁(25)は前半は無得点に終わったが、第4Qにフリースロー2本を決めると、このあとクレイ・トンプソン(33)のゴール下でのシュートを阻止してこの日2つめのブロックショットを記録した。ウィザーズ時代を含めてプレーオフは17試合目で1試合でブロックショットを2つマークしたのはこれが初めて。さらに速攻からのダンクなどこのクオーターだけで自身の全9得点を稼いだ。結局第6戦には16分の出場してフィールドゴール(FG)を4本中2本成功させて9得点、3リバウンド、2ブロックショットという内容だった。

 レイカーズが同一シーズンでシリーズを2回連続で制覇したのは、カンファレンス制のなかったディビジョン制時代の9回を含めて通算31回目。スーパーソニックスは西地区決勝ではレイカーズに4戦全敗で敗れており、レイカーズが次のシリーズで1勝すれば第7シードとしては初めての出来事になる。

 プレーオフ進出チームが12から16になった1984年以降、王座を決めるファイナルには東西の第1シードが39チーム、第2シードが24チーム、第3シードが9チーム、第4シードが3チーム、第5、第6、第8シードが各1回進出しているが、第7シードは現行方式では今季のホークス(東の第7シード)を含めて全79チームが地区決勝までに敗退。レイカーズが地区決勝を勝ち抜けると第7シードは通算80チーム目で初のファイナル進出となる。

 また16チーム制のプレーオフで地区決勝に進出したチームの最低勝率は84年に東地区決勝まで勝ち進んだサンズ(41勝41敗)の5割。今季のレイカーズ(43勝39敗)の勝率は・524で、これは“4強”としては、この日に東地区決勝進出を決めたヒート(・537)をさらに下回る史上2番目に低い歴史的な?勝率となった。

 西地区決勝で顔を合わせる第1シードのナゲッツに対しては今季2勝2敗。プレーオフでは過去7回対戦しているが、すべてレイカーズがシリーズを制覇している。

 ウォリアーズのステフィン・カリー(35)は32得点をマークしたが、3点シュートの成功は14本中4本どまり。トンプソンは8得点に終わり、第3Q終了時点でリードされた試合(この日は77ー91)は今季28戦全敗となった。

 チームを率いて9シーズン目を迎えているスティーブ・カー監督(57)はすでにファイナルを4回制しているが、プレーオフで西地区のチームに敗れたのは20回目のシリーズでこれが初めて。昨季の王者としては無念の幕切れとなった。

 <八村の全オフェンス>
 ▼第1Q(出場2分49秒=無得点)
(1)11分28秒・正面やや右から3点シュート=×
 ▼第2Q(出場3分33秒=無得点)
(2)2分15秒・正面から右手のダンクに持ち込んだがグリーンにブロックされる=×
 ▼第3Q(出場機会なし)
 ▼第4Q(出場9分49秒=9得点)
*1分21秒・フリースロー2本=○○
(3)3分37秒・速攻からダンク=○(アシスト・ジェームズ)
(4)5分28秒・右サイドからのドライブでゴール下=○
*6分6秒・フリースロー2本=○○


 <地区第7シードの準決勝成績>
 ▼1987年=○スーパーソニックス(4勝2敗=第6シード・ロケッツ)
 ▼1989年=●ウォリアーズ(1勝4敗=第3シード・サンズ)
 ▼1991年=●ウォリアーズ(1勝4敗=第3シード・レイカーズ)
 ▼1998年=●ニックス(1勝4敗=第3シード・ペイサーズ)
 ▼2010年=●スパーズ(0勝4敗=第3シード・サンズ)
 ▼2023年=○レイカーズ(4勝2敗=第6シード・ウォリアーズ)

 <レイカーズの今プレーオフ成績>
 ▼西地区1回戦(対グリズリーズ=4勝2敗)
(1)○128―112
(2)●93―103
(3)○*111―101
(4)○*117―111(延長)
(5)●99―116
(6)○*125―85 
▼西地区準決勝(対ウォリアーズ=4勝2敗)(1)○117―112
(2)●100―127
(3)○*127―97
(4)○*104―101
(5)●104―101
(6)○*122―101
 *はロサンゼルスでの試合

 <レイカーズのプレーオフでのナゲッツ戦>
 ▼1979年・西地区1回戦=○2勝1敗
 ▼1985年・西地区決勝=○4勝1敗
 ▼1987年・西地区1回戦=○3勝0敗
 ▼2008年・西地区1回戦=○4勝0敗
 ▼2009年・西地区決勝=○4勝2敗
 ▼2012年・西地区1回戦=○4勝3敗
 ▼2020年・西地区決勝=○4勝1敗

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