開志国際 花園初勝利はお預け 去年からの進化 8次攻撃で足跡

[ 2021年12月29日 05:30 ]

第101回全国高校ラグビー大会1回戦   開志国際5―35尾道 ( 2021年12月28日    花園 )

<開志国際・尾道>後半、自陣から独走してトライを挙げる開志国際・星(撮影・北條 貴史)
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 1回戦11試合が行われ、2大会連続2度目の出場の開志国際(新潟)は、15大会連続16度目の出場の尾道(広島)に5―35で敗れ、悲願の花園初勝利はならなかった。それでも後半24分にWTB星遥大(1年)が約70メートルを独走してトライ。終了間際には8次攻撃でゴールラインに迫るなど、52点差で敗れた前回大会と比べ、確かな足跡は残した。

 ラストチャンスなのは分かっていた。5―35の後半29分。敵陣22メートルライン内側での右ラインアウト。ここから怒濤(どとう)の攻撃を見せる。何度も縦に突っ込み、横に展開する。実に8次攻撃。最後はボールがタッチラインを割り、試合が終わったが、初めて開志国際らしさを花園で披露した。

 「後半あれだけできただけに前半が悔しい。でも最後は自分たちがやってきたことを出せて楽しかった。もっとボールに触りたかった」と阿部主将は吹っ切れた様子で話した。

 尾道は強かった。FWの平均体重では開志国際が17キロも上回っていた。だが、試合開始直後の最初のスクラムで圧力を受け、フロントローがめくり上げられた。FWリーダーのフッカー片桐壮(3年)は「ファーストスクラムがカギになる」と話していたが、主導権を取られると、その後もマイボールを次々に奪われた。

 練習場の確保。宿での食事。試合会場までの移動時間。すべてが初体験だった昨年の経験を生かし、試合までの調整は万全だった。それでも花園で勝つことは難しい。後半24分に相手のパスをインターセプトして約70メートル独走してトライを挙げた星は「県内のレベルより全然高いのでビックリした」と唇を噛んだ。まだやれることはある。絶対も来年、戻ってくる。

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2021年12月29日のニュース